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犬もクラウドで宿探し--シェアリングエコノミーの新しい側面

飯田哲夫 (電通国際情報サービス)

2013-07-23 08:00

 ホテルに泊まる代わりに、余った部屋を有効活用したい個人の家に泊まる。これを可能にしてくれるのが、AirBnB(エアビーアンドビー)のようなソーシャルプラットフォームである。旅先で安く宿泊先を確保したい人、使っていない部屋を貸し出して収入の足しにしたい人、AirBnBはこの両者を結び付ける。個人の資産を他者と共有するビジネスモデルということで、シェアリングエコノミーとも呼ばれる。

 そして、それを犬の世界にまで拡張したのがDogVacay(ドッグヴァケイ)である。DogVacayは、例えば旅行に出かけるペットオーナーをペットの受け入れを希望する個人のホストファミリーと結びつけるマッチングプラットフォームである。

 ペットオーナーは、飼い犬を狭くて高額なペットホテルに預けるのではなく、低価格で居心地の良いホストファミリーに預かってもらうことができる。これが今アメリカでは大受けで、TechCrunchによれば、宿泊先を提供するホストファミリーの数は1年で1万を突破したという。

拡大するシェアリングエコノミー

 シェアリングエコノミーを、個人の資産を有効活用し、その提供者が受益者より手数料を受け取る経済活動であると定義しよう。すると、一番分かり易いものとして、個人の有する金融資産である「おカネ」を有効活用するというのがある。その原型はPtoPレンディングであり、スタートアップビジネスを対象としたクラウドファンディングなんかも、このカテゴリへ入れても良いだろう。

 「おカネ」だとまだ、無味無臭な感じだが、そこから実物資産へ発展させると、車や部屋のように個人が所有する「モノ」がその対象になる。そして、それが更に進むと個人のスキルや嗜好などを提供する「サービス」へと発展する。

 DogVacayの場合、それは単に犬の寝場所を提供するというだけの話ではない。何年犬を飼っているのか、24時間面倒を見れるのか、犬に対する投薬のスキルはあるのかなど、「モノ」よりも「サービス」の比重が高くなる。

 つまり、シェアリングエコノミーの経済圏は、「おカネ」から「モノ」そして「サービス」へと、その領域を急速に拡大しつつあると言える。そして、これを個人との関わりで言い換えれば、そこで共有される資産は、無色透明な「おカネ」から、個人の手垢がついた「モノ」へ発展し、最後は個人そのものから切り離せない「サービス」へと発展しているのである。

シェアリングエコノミーのもう一つの側面

 ちょっと話は変わるが、日本では高齢者の万引きが社会問題となっている。なんと、その特異性については、BusinessWeek誌のような海外メディアでも取り上げられている。その背景には、一方には高齢者の貧困問題があるが、もう一方では高齢者の孤立化の問題がある。

 外へ買い物に出掛けても大型スーパーしかない。そのため、一日誰とも会話をする機会がなく、社会との人的なコミュニケーションが絶たれてしまう。そして高齢者が自らの存在をアピールするために万引きに走るという構図である。

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