DevOpsはもともとSNSやゲームなどを手がけるネット企業がいち早く取り組んできたが、ここにきて大きな広がりを持つ可能性が出てきた。従来のSIに大きな変化をもたらすイノベーションとなるか、注目される。
「今回の新製品はフラッシュストレージに対するユーザーの要求をすべて満たしたものである」(日本HP 福岡英治 事業本部長)
日本HP 事業本部長 福岡英治氏
日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は7月12日、エンタープライズ向けストレージ製品「HP 3PAR StoreServ」の新モデルとして、独自の最適化技術を搭載したオールフラッシュストレージ「HP 3PAR StoreServ 7450」を発表した。同社エンタープライズグループ事業統括HPストレージ事業本部の事業本部長を務める福岡氏の冒頭の発言は、その発表会見で、新製品の最大の特長を語ったものである。
新製品は、3PARアーキテクチャによりエンタープライズの基盤として利用可能な高信頼性や高度な機能を備えつつ、フラッシュに最適化されたアーキテクチャを採用。これにより、既存モデルに比べて40%向上した処理性能(毎秒55万4000件のI/O処理数)をわずか0.7ミリ秒の遅延時間で提供している。価格性能比だと60%向上しているという。
福岡氏によると、「これまでのフラッシュストレージ製品は高い性能を発揮するものの、エンタープライズ向けの信頼性やコストの要件を十分に満たしていなかった。そのため、一部のアプリケーションや業種への導入に限られていた」と説明。その勘所について、「従来型ストレージはHDD(ハードディスクドライブ)を最適化するためのアーキテクチャを採用しており、フラッシュの特性を引き出すようには作られていない」と指摘した。
同氏が言う通り、他社製品も含めて従来のフラッシュストレージはHDD用に作られた筐体にソリッドステートドライブ(SSD)を搭載したものが大半だが、今回のHPの新製品はそうした兼用モデルではなく、SSD専用のオールフラッシュ型となっている。だからこそフラッシュに最適化されているわけである。
フラッシュストレージは、ストレージ分野における大きな技術革新である。ビッグデータ時代を迎えて、そのニーズはますます高まってくるだろう。HPをはじめ競合他社もこの分野へは相当注力しており、これから一層激しい戦いが繰り広げられそうだ。
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