アナリティクスにより付加価値を提供
--製品開発では、何に力を入れているか?
Sargent氏: アナリティクス機能を充実させているが、もうひとつ重要になるのは、モバイル機器でUIを活用しやすくすることであり、この点にわれわれは投資しており、ユーザーが関連データに、たやすくアクセスでき、SNSなどの外部データも取り込めるようにしている。いかに早く、簡単に、必要なものが手に入り、また、それを使いやすい環境で実現できるよう、注力している。リッチなトランザクションを監視でき、アプリケーションのパフォーマンスも、ネットワークを介し、モジュールごとに監視していることも大きな意味をもつ。アプリケーションのデリバリー、アナリシスをネットワークで管理することもでき、それを補完するうえでファイヤーウォールの外からでも監視が可能だ。
APMを含むSurvice Assuaranceのビジョン
--CAの製品サービスで、最も大きな優位点はどこにあるのか?
Sargent氏: 従来と大きく異なるのは、アプリケーションとインフラを統合的に管理できることだ。質の良好な水を供給するのには、配管に不備があってはならない。それと同じように、アプリケーションについて、良質な流れを維持しなければならない。インフラにボトルネックがないよう、状況を可視化できるようにしている。データをどのように使用しているのかが他社との大きな違いであり、当社はアナリティクスにより付加価値を提供しているということだ。APMによるデータを分析、シミュレーションを通じ、処理能力のニーズを確認することができる。ハイブリッドクラウド環境では、どの程度の容量が必要なのかといったこともわかる。そのような情報を取り込み、新しい環境の視点に立って、データの価値を引き出すことが可能になる。
--今の時点まででの実際の事例としては、どのようなものがあるか?
Sargent氏: 事例としては、素晴らしいものがいくつもある。たとえば、従業員数が50万人を超える、世界トップ5に入る、世界的規模の小売業の場合、商戦が盛んになるクリスマスの時期に、システムにさまざまな問題を抱えていた。多くのツールがあったのだが、なかなか解決できなかった。しかし、APMの導入により、45分間で、問題点を診断し、オペレーションを再開することができた。当社の製品は、ルート工数を分析する強力な性能があり、きわめて高速であり、アプリケーションだけでなくインフラもネットワークも認識することが可能だ。
Miles氏: 日本では、メインフレームからオープン化を志向している企業の事例が複数ある。メインフレームでは、ジョブから、トランザクションの時間がわかるのは当たり前の話なのだが、そういうところまでの詳細は見ないで、オープン化を目指す企業もある。それらのような企業に対し、それで本当に大丈夫なのかどうかを問い、オープンシステムでも、性能、稼働状況の監視、管理は可能であると告げ、真に安心してもらい、オープン化を進めようとの機運が高まるというような話になる。次にSOAフレームワークをつくりなおす場合、拡張性が鍵になるが、バスの部分がボトルネックになるのか、アドオンが問題なのか。ブラックボックスが多いため、わかり難い。ブラックボックスは開発はしやすいが、性能改善はやりにくい。そこで、実際にSOAを導入する企業は、デザインの段階から、性能管理のソリューションを採用した例もある。