ラック電源は400Vの時代へ
Raritanが提供する製品群は、企業のデータセンターだけでなく、ラックを切り売りするデータセンター事業者などのコロケーション環境にも有効であるという。従来は切り売りする単位ごとにPDUが必要なため、ラックを3分割して提供する場合はAフィード、Bフィードともに3個ずつ、合計6個のPDUが必要になり、電力も6系統を用意することになる。
だが、Raritanでは、PDUのコンセント単位で管理を可能にするというアプローチによって、ラックのAフィードとBフィードそれぞれ1個のPDUで対応できる。電源も2系統で済むため、コストメリットは大きい。
コロケーション向けの事例では、ドイツのecotelが使用するラックにRaritanがインラインメーターを提供している。精度の高い環境センサで温度と湿度を管理することで、1%のビリンググレードを実現している。
またオーストラリアのNextgenでは、Raritanの提供する電力管理ソフトウェア「Power IQ」を活用して、Nextgenのユーザーにポータルを提供している。Nextgenのユーザーはそれぞれのポータルを使って電力の状況を把握することができる。
クラウドコンピューティングが一般化することで、ダイナミックな環境でユーザーが自らリソースをアレンジできるようになった。より高い電力が求められるようになり、400Vのラックの需要も増えている。
「Raritanでは、品質と信頼性にこだわった製品を提供することはもちろん、Wi-Fi対応やカラーリングなどのカスタマイズも可能にしている。多彩な業種、環境、地域に導入しており、実績も積んでいる。日本企業でも、400Vを検討するようになった。Raritanは日本でも、高品質、高信頼性、そしてコストメリットのある解決策を提供していきたい」(Wood氏)
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