日本IBMは8月16日、企業内外の機器から収集されるさまざまな測定データをリアルタイムに統合して、不具合や故障を予測し問題が起きる前に対策案を提示する「「Predictive Asset Optimization(PAO)」」の提供を開始すると発表した。
PAOは測定ポイントからデータをリアルタイムに統合し、将来起こり得る異常や故障を検知、対策案を提示することで、資産効率や製品の品質を最適化するサービス。サービス。これにより、トラブルの未然防止や不要なメンテナンスの削減などができる。
PAOを使用することにより例えば、設備の部品交換時期、ダウンタイムを最小にできるメンテナンス時期、部品や素材のロット切り替えへの具体的な対応方法などが提示され、予防保全を推進し、関連コストを削減できる。
PAOは、各種ログ、設備台帳、資産ごとのメンテナンスコスト情報や品質不具合対応に必要なコスト情報などに対し、予測分析ソフトを用いて予測統計モデルを生成する。そのモデルを元に同社のコンサルタントが、BI(ビジネスインテリジェンス)ソフトや統計解析ソフトを活用して分析し、根本原因を特定する。解析により得られた警告や推奨される対応策は、分析結果を元に推奨アクションを提示するソフトにより表示されるという。
IBMは同サービス開発の背景として、「企業内だけでなく、すでに顧客へ販売した製品についても、メーカー側が稼働状況を管理し、メンテナンスなどを支援するケースが増えている。このような機器に不具合や異常、故障が生じた場合、予定外のメンテナンスコストや機会損失が発生するため」と説明している。
PAOで使用されるソフトウェア製品群のパッケージも発売され、使用料金は、3895万5000円(税抜)から。