#4:IT部門のサポート
さまざまなデバイスやプラットフォームの問題を解決しなければならないことが、IT部門の要員にとって大きな悩みの種の1つになってきている。こういった悩みの一部については以下でさらに詳しく挙げている。しかし、Windows 8.1に標準化することで、IT部門はサポートを合理化できるようになるとともに、企業のモバイル戦略に関連する複雑さを著しく低減できるようになる。標準化せずにさまざまな種類のWindowsに対するサポートをIT部門に強要すれば、リソースを極度に酷使することになる。
#5:コストの削減
Windows 8.1への標準化により、異機種接続環境におけるライセンスコストとサポートコストの低減が可能になる。加えて、アプリ開発やサポート、保守にかかるコストをすべて単一のOSに集約できるというメリットも生み出される。例えば「Workplace Join」という、ワークプレースへ新たに参加する機能(一部の機能は「Microsoft System Center 2012 R2 Configuration Manager」やダイナミックアクセス制御(DAC)、公開鍵基盤(PKI)を必要とする)を利用すれば、ユーザーは自らが選んだデバイスを使いながら会社のリソースにアクセスして作業できるようになる。また、IT部門はWorkplace Joinによって、BYOD環境におけるセキュリティ統制を今まで以上に厳格化できるようになる。
#6:リソースの最適化
Windows 8.1では工場出荷時設定への復元が容易になっているため、何かがおかしくなった場合に、会社は再設定作業にかかわるIT要員派遣の時間やコストを節約できる。この機能は、数多くのユーザーをサポートする企業にとって大きな節約となり、社外で作業している従業員にとっても大きなメリットとなるはずだ。
#7:運用の合理化
Windows 8.1がIT部門にもたらすリソース面でのメリットとして、ユーザー向けのマニュアルや、その他のサポート資料を、開発したアプリごとに1種類作成するだけで済むというものもある。このメリットも、あまり大幅なコストダウンに結びつくとは思えないかもしれないが、数多くのユーザーをサポートする大企業におけるインパクトを考えた場合、そのメリットはすぐに納得できるはずだ。また、Windows 8.1へのアップグレード時と同様に、将来的にWindows 8のサービスパックが出てくる時にも単なる修正ではなく、新たな機能が追加されるものと期待されている。ただ、こういったアップデートによりトレーニングを実施したり、サポートドキュメントをアップデートする頻度が増す可能性はある。