アナリティクスについては、データをさまざな形式で分析、表示する機能を備えるほか、第三者が公開したレポートを適用して、さまざまな分析をできるようにする「レポートギャラリー」を利用することもできる。モバイル端末向けのダッシュボードも提供する。
エクステンションは、エンドユーザー側での設定やカスタマイズで対応できないような機能拡張を提供する。カスタムフォーム作成やレポート、分析などアプリストア「SAP Store」から拡張機能が入手できるほか、SDKを使って他システムとの連携機能を開発していくこともできる。
最後のインテグレーションは、既存ERPと2層ERPとの統合を実現していくことを指している。たとえば、本社側にSAP ERP、販売子会社にBusiness ByDesignを展開する場合に、受発注データや入出荷データ、請求書受領処理などを同期し、マスターデータを増やさずに本社と販売子会社のシステム連携を図っていくことができる。オンプレミスと連携するための8通りのシナリオを事前に準備しており、統合を容易にしているという。
Business ByDesign自体は、企業が一般的に利用する業務プロセスのほとんどをカバーしており、企業の規模を問わず利用できるという。実際、Business ByDesign導入プロジェクトの規模は、数百万円から13億円規模と多種多様で、Business ByDesignを使った全社基幹システムのクラウド移行も可能という。すでに国内ユーザー10社程度で利用されており、使い勝手や機能の充実度などについて「問題なく使える」「思っていた以上に良い」といった高い評価を得ているとしている。