新設のセキュリティ、現在の3倍以上の50億ドル規模を目指す
Dell氏のスピーチの後、各事業のトップも戦略や状況を報告した。中でも総合ITベンダーへの変革にあたって重要な役割を担うソフトウェア事業のSwainson氏は、着任後に次々と企業買収を重ねた結果、売上規模と人数の両方から増強したと報告した。前日の記者向け説明会でSwainson氏は具体的な数字を明かしており、発足時は500人だったスタッフは6000人に拡大、事業部の売り上げは現在の15億ドル規模に達していると述べた。ソフトウェア事業は現在、50億ドル規模を目標としている。
分野としてはセキュリティ、モビリティ、ビックデータ、クラウドと、Dell氏が掲げたサービスの4つの切り口と重なる。単にポートフォリオの構築にとどまらず、PCやサーバなどハードウェアに組み込む、あるいはサービスとともに提供できる点がDellの差別化と説明する。
アジア太平洋地域での提供を強化するにあたって、これまで英語版で提供してきた製品ののローカライズを進めることも発表した。ソフトウェア製品のうち主要20製品を日本語、中国語、韓国語に対応させるが、まずはファイアウォールのSonicWALLやバックアップのAppAssureなどのセキュリティが対象となり、2014年から提供を開始するという。

ソフトウェア事業を率いるJohn Swainson氏
サービス分野では、今年春にローンチした「Dell ProSupport Plus」にスポットが当たった。現在提供しているBasicとProに加わる最上位のサポートサービスで、問題発生後に対応する事後処理とは異なり、問題発生を未然に防ぐ“プロアクティブ”なサポートを提供する。顧客が気がつく前に問題を検出して対応し、レポートで報告するほか、システムのアドバイスなども受けることができるという。