EMC、ミッドレンジストレージ「VNX」刷新--仮想マシンの性能を向上

山田竜司 (編集部)

2013-09-05 16:58

 EMCジャパンは9月5日、ミッドレンジのユニファイドストレージ「VNX」シリーズを刷新、販売を開始した。税別価格は最小構成で295万7340円から。ハードウェア、ソフトウェアの無償保守3年などが含まれる。

 ユニファイドストレージはSANとNASの両方に対応する。今回のVNXシリーズは、VNX5200/5400/5600/5800/7600/8000/7600-Fの7モデル。最適化機能などで性能が前世代の4倍となり、最大6倍の仮想マシンを搭載できるという。

 Intelの「Sandy Bridge」プロセッサを採用し、フラッシュメモリ向けにストレージを最適化した。仮想化されたアプリケーションのパフォーマンスを高速化するためのマルチコア最適化技術「MCx」を新たに搭載した。同社は「アプリケーション性能の高速化に加え、VNXはVMware vSphereとのストレージ統合により、仮想化の導入を積極的に進める企業に対し最適なプラットフォームを提供する」とアピールする。


MCx:マルチコア最適化テクノロジー

 刷新されたVNXシリーズはMCxで、中規模における仮想化アプリケーションの低遅延要件を満たしているという。MCxを搭載したVNXはデータサービス利用時、配信フラッシュ向けに最適化されるという。こうした技術で、ミッドレンジストレージで前世代の3分の1程度の価格で同等の性能を発揮できるという。

 容量の効率性も向上している。通常、仮想化されたアプリケーションのパフォーマンスが必要なフラッシュドライブは、総容量の5%未満であるが、新しいVNXシリーズでは、固定ブロック重複排除機能を使用して容量を縮小できる。これは冗長データが複数のソースにある仮想マシン、仮想デスクトップ環境向けの機能になる。

 また、4倍向上した階層化の粒度と新しいVNX用のエンタープライズ マルチ レベル セル(eMLC)ドライブを含む、自動階層化技術「EMC FAST」の拡張で、ギガバイトあたりのコストを削減できるという。VNXシリーズとFASTを組み合わせることで、フラッシュ容量の要件と仮想マシンのコストを50%以上削減できるとした。

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