Microsoftは米国時間9月9日、MSDNおよびTechNet加入者とボリュームライセンス顧客に対し、一足早く「Windows 8.1」のRTM(製造工程向けリリース)版を提供すると発表した。Microsoftは9日午前10時より、Windows 8.1と「Windows 8.1 Pro」のRTM版をこれらのユーザー向けに提供開始している。同社は「Windows Server 2012 R2」のRTM版も、MSDN/TechNet加入者とボリュームライセンス顧客を対象に9日にリリースする予定である。
同社関係者らは9日、「Windows 8.1 Enterprise SKU」を、MSDN/TechNet加入者とボリュームライセンス顧客を対象に9月末までに提供する予定だと述べた。「Windows 8.1 RT」のRTM版については予定通り、早期提供はされない。
Microsoftは、製品の正式な「リリース日」である10月18日より前に、どのユーザーにもRTM版を提供することはしないという決断を、数週間前にも再度明らかにしていた。前例のないこの決断に、特に開発者らを含む多数のユーザーから抗議の声が挙がっていた。「Windows 8」に対してまもなくリリースされるアップデートにおいて、現行の「Windows」アプリが動作することを確認するためにRTM版が必要だと主張する開発者もいた(開発者らが自分のWindowsアプリの更新版を用意するには「Visual Studio 2013」のRTM版も必要である)。Visual Studio 2013のほぼ正式版だがまだRTM版ではないバージョンであるRC(リリース候補)版も、9日に開発者向けに提供された。
Microsoft幹部らは、パートナーらにRTM版を早期提供しないという当初の決断が、Windows 8.1リリースに向けて準備を進める人々にとって「大きな問題」になっていることがはっきりとわかったと述べている。
Windows Storeでは予定通り、更新されたアプリケーションや新規アプリケーションを早期に受け付けることはしない。受付は予定通り、Windows 8.1の正式リリース日である10月18日に開始される。Microsoft関係者らは9日付けのブログ投稿で、「ツール、サービス、プラットフォームのRTM版はストアへの提出が必要である」と開発者らの注意を喚起した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。