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戦略的に経営とITをつなぐのがシステム部門の使命--ライフネット生命

大川淳 山田竜司 (編集部)

2013-09-12 11:13

 ライフネット生命保険は、ネット専業の生命保険会社として、2008年に事業を開始した。スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスが急速に普及し、インターネットの利用環境が、大きな転換期を迎えようとしているなか、同社はITを活用するにあたり、どのような戦略を立てるのか。代表取締役社長の岩瀬大輔氏とシステム部長の吉見隆史氏に聞いた。

ITが会社の根幹

--ライフネット生命はITとどのように関わってきたか?


代表取締役社長 岩瀬大輔氏

岩瀬 私は創業者として、立ち上げ当初からライフネット生命のITにずっと携わっています。もともとネット保険の会社ということで、ITが会社の根幹にあると考えているのです。われわれは、情報システム構築における考え方が他社と異なっていると考えています。

 例えば他の保険会社の場合、お客さまが「こういう商品が欲しい」と営業担当に話したとして、担当が開発に要請した後に要件定義が始まり、システムを作るという感じだと思います。私たちの場合、最初からシステム担当者に商品設計や開発フローの議論へ加わってもらうようにしています。スピード感やシンプルなオペレーションを重視し、商品の設計段階でシステムの観点を入れてしまいます。

 ビジネスの要件ができてからシステムの要件が出てくるのではなく、商品設計の段階からシステム担当者を議論に加えて、システムを最適化する方が良いと考えています。

--情報システム部門(システム部)の現況は?

吉見 当社は創設後6年目で、全社員数は約100人ですがシステム部門は15人。マーケティング、お客さまサービスを担う事務に次ぐ規模です。当社のシステムは、基幹、ワークフロー、フロントという3層構造になっています。開業当時、保険料を収納する銀行でいえば「勘定系」にあたる基幹システムには、SaaS型のツールを使っていました。また、事務部門が使うワークフローのシステムやお客さまが使う見積もりから申し込みまでの受け付けをするフロントのシステムがありました。

 開業当時は事務が主力であり、システム開発を内部でするリソースが少なくても、さして問題はありませんでした。しかし業容拡大に伴い、基幹システムをSaaS型で運用することが難しくなってきました。SaaS型では、自由度に限界があり、迅速さが求められるような要求に応えるには、いささか問題が出始めたのです。サービスの利用コストも割に合わなくなり、システム運用とコストの構造を変える必要に迫られたタイミングでリプレースに着手しました。

 保険業は免許事業であり、決してシステムを止めるわけにはいきません。また、個人情報を扱うため、情報セキュリティの担保されていることが必須です。そこでミッションクリティカルなシステムを探し、「安定している」と判断した保険業での事例が多い外資系ベンダーのパッケージを導入しました。

 フロント側では3月にシステムをシステムインテグレーター(SI)に依頼して開発し、自前のウェブシステムとして運用しています。当然SaaSの時より融通が利くようになり、24時間365日、保険の申込みに対応できます。また、基幹系システムは、メインフレームに近いといえる、IBMのAS/400(現IBM Power Systems)を使用しています。われわれが求めている機能に特化した専門のサーバとして、非常に使いやすいと感じます。これ以外のウェブシステムでは、オープン系のシステムを用いています。

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