主要施設である「Camping studio」は、スライディングウォールによってレイアウトを自在に変更し、大規模セミナーやワークショップなどにも使用できますし、併設しているキッチンやカウンターを利用したパーティーなども開催できます。
また「Studio“TOPOS”(スタジオ・トポス)」では、グループディスカッションを行うスペースや、集中討議が可能なブレークアウトルーム、発表するためのステージなどを持ったエリアで集中と分散、集中とくつろぎ、共創を促すことができます。開設以来、当社の新人研修にも積極的に活用しています。
さらに、「Fureken Lab(ふれけん・ラボ)」では、富士通のICT機器などの実地型保守教育を行えるようにしています。“ふれけん”とは、「触れる」や「フレンドリー」の意味を持った「ふれ」と、「研修」「体験」「実験」の意味を持った「けん」とを組み合わせた造語なんですよ。
そのほかにもさまざまな工夫を凝らした空間を用意しています。富士通エフサス自らがオフィスリニューアル、オフィス移転を実践し、活用することでノウハウを蓄積。お客様にもオフィスまるごとの提案を行っていきたいと考えています。こうした場を通じて、新たな事業の種が生まれることを期待しています。
――非ICT領域のビジネスはどの程度の規模を考えていますか。
オフィスまるごとイノベーションでは、2016年度末までに150億円の売上高を目標にしています。一方で、2015年度までの3カ年での売上高成長率は、年平均5%増を目標にしていますが、この成長分は、新たな事業によるものと考えています。2015年度には、新たなビジネスで売り上げ構成比が10%になることが目標です。みなとみらい Innovation & Future Centerも、新規事業比率が10%に到達することで、成果を推し量りたいと考えています。
クライアントの仮想化にも強み
――2014年4月にはWidnows XPのサポートが終了します。その進捗はどうなっていますか。
当社には、約4000社のお客様がおり、その中で59万台のWindows XP搭載PCが稼働しています。そのうち、約1割にあたる6万台がすでにWindows 7/8環境に移行済みですが、残りの53万台の移行がまだ済んでいません。全ユーザーのPC稼働台数が約100万台ですから、半分以上が移行の対象になるともいえます。
すでに84%のユーザーに対しては移行に関する提案を完了しているのですが、8月に発表したWindows XP移行支援サービスを通じて、残りの16%のWindows XPユーザーに対しての提案とともに、他社製PCを所有しているユーザーをはじめ、どう移行したらいいのかわからないという企業に対しての提案活動を加速したいと考えています。
この12月までの期間限定で「Windows XP移行診断サービス」を無償で提供しますから、これを利用して少しでも早く、Windows XPからの移行に向けた準備に取り掛かってもらいたいと考えています。

みなとみらいInnovation & Future Centerにて
Windows XP移行支援サービスは、Windows 7やWindows 8を搭載したPCへの買い換え提案のほか、アプリケーション仮想化やデスクトップ仮想化といった「仮想化サービス」、既存のPCを利用してOSだけを移行する「OS移行サービス」、そして、一時的な延命措置となりますが、まずはリスクを最小限に抑えるための「セキュリティ対策サービス」の3つを用意しています。
ユーザー企業が置かれた、それぞれの立場や要件にあわせて3つの最適解の中から選択していただければと考えています。中でも仮想化サービスは、当社の強みが生かせる移行サービスとなります。
当社は、7月時点の(認定資格)VCP(VMware Certified Professional)取得者が524人に達しているほか、VMware Japan Partner Awardを3年連続で受賞するなどVMwareに関しては最高水準の技術力を持っています。(認定資格)Citrix Certified Administratorの取得者数は275人に達し、デスクトップ仮想化の技術者数では国内随一であると自負しています。
仮想化サービスは初期投資が大きくなるため、それを選択する企業は全体の約2割になるでしょうが、仮想化サービスにおける強みは、Windows XPの移行においても生かしていけると考えています。
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