稼働率は100%以上--アクセンチュア、アナリティクスの実績をアピール - (page 2)

齋藤公二 (インサイト)

2013-09-26 17:34

M2M/ビッグデータ・アナリティクス サービス

 センサデータを意思決定に役立てるためのサービス。具体的な事例として、ある小売業が顧客の位置情報を分析して、店舗周辺の顧客動線を決めたり、顧客ごとに分析してリピート率を把握し、マーケティングに役立てたりといったケースを紹介した。ある通信業では、店舗内外に設置したカメラから得られる顧客行動から性別や入店要因、商品購入に至る行動などを把握し、サービス向上に役立てたという。

  • M2M/ビッグデータ・アナリティクス サービスの小売業での事例

  • M2M/ビッグデータ・アナリティクス サービスの通信事業での事例

アクセンチュア・レコメンドサービス(ARS)

 レコメンドシステムの構築から、データ分析に基づくエンジン最適化、レコメンド業務の設計、定着化までをトータルでカバーするサービス。ECサイトだけでなく、販売時点情報管理(POS)やセンサ、ソーシャルメディアなどのデータを分析し、サイトへの誘導やダイレクトメール(DM)発行、クーポン発行などに適用可能という。レコメンド方法としては、対象者を特定して実行するタイプ(対象者特定型)と対象者を特定せずに行動履歴から自動的に判別するタイプ(対象者非特定型)がある。

  • 在庫・補充最適化サービス AFSの事例

在庫・補充最適化サービス AFS(Accenture Fulfillment Service)

 需要を予測しサプライチェーンを最適化するサービス。従来の需要予測システムが、販売店や販売代理店の要求を積み上げて在庫量を算出するタイプだったのに対し、AFSでは、販売店の実需(セルスルー)を取得し在庫や補充量を決めることが大きな特徴という。

 「店舗に最適な補充数は、特許を取得したロジックで計算されている。季節要因や販促の影響なども反映させることができる。情報機器、生活家電、日配食品、情報通信機器などの商材に対して導入実績があり、業態としても、製造業、小売業、サービス業(部品修理サポート)などがある。サービス導入により、ある店舗での欠品率が11.3%から2.2%に改善し、在庫保有日数が32日から25日に低下したケースがある」(恩田氏)

  • マーケティング領域のビジネス・アナリティクス サービスの事例

マーケティング領域のビジネス・アナリティクス サービス

 マーケティング領域に対して、アナリティクスの方法論を提供するサービス。ターゲットリスト抽出、顧客属性の把握、売上傾向の把握などを分析し、予測モデルを構築していくという。ある金融機関では、カードローン件数と年齢を分析して重要因子を把握したり、投資信託の預かり残高から季節や店舗の相関を把握したりしている。その結果を受けて、購入率、離脱率、顧客セグメンテーションのモデル構築にも取り組んでいるという。

 工藤氏によると、これらのサービスの提供にあたっては、オープンソースを中心に幅広い商材を活用しながら、顧客のコスト感やニーズに合ったコンサルティングビジネスを展開しているという。初期投資を抑えるためにクラウドベースでの提供形態を取っている(オンプレミスも可能)。

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