日本市場でも同じような展開が期待される
すでにXenMobileの販売は順調だという。今のところ、導入しているのは事例で紹介したような、以前からCitrixのサービスを使ってきたユーザーが目立つ。 「XenMobileはXenApp、XenReceiver、NetScalerといった当社が以前から提供してきたテクノロジーを統合する存在でもあります。それゆえ既存ユーザーがビジネスをモバイル化すべく導入する例が多いですね。もちろん、Citrixのインストールベース以外でも、事例などを参考に自社でも役立つと考えて導入を考える企業は少なくありません。そして、例えばモバイルの事例から検討を開始した新規の顧客が、ファイル共有やアプリケーション配信、デスクトップ仮想化など、さまざまな自社内のニーズに気付いていくこともあります」(シュワルツホフ氏)
では、日本市場ではどのような展開になるだろうか。日本のモバイル市場は、欧米と少し事情が異なり、端末の販売や管理をキャリアが握っている割合が高い。とはいえ、スマートフォンの普及で少なくともOS環境は世界共通の基盤となってきた。残るは言語の壁や、キャリア独自の作り込みをした部分だが、Citrixでは日本にもR&D拠点を持っており、そういった部分にも対応できるとしている。同氏は、日本でのXenMobileの展開について、次のように語った。
「日本市場についても、XenMobileには相当なオポチュニティがあると考えています。米国などと同じように、まずはXenDesktopなどの既存ユーザーから広まってくでしょう。また、業種についても、他の地域と同じように金融やヘルスケアなどバーチカルから導入が進むことと思います」