勤務先以外でセキュリティに不安を感じる:59.0%
勤務先以外で仕事をする際、セキュリティに関する「不安がある」人は、全体の59.0%だった。公務員は、会社員よりも不安を感じている人が多かった。勤務先以外で仕事をするときに使うツールとしては、携帯電話のメールが51.5%で、以下、会社で用意されたメールソフトが18.5%、Yahoo!メールが15.2%、プロバイダーのメールが14.6%、Gmailが14.5%、LINEが7.4%などと続き、ほとんどがメールで占められた。
ファイル共有ツールの利用率は全体の30.8%で、そのうち仕事で利用している人は38.3%(全体の11.8%)となった。ツールとしては、Dropboxが29.0%で、Yahoo!ボックスが24.9%、iCloudが24.1%、Google Driveが21.1%、会社独自のストレージが16.8%、SkyDriveが14.4%、Evernoteが12.0%、宅ふぁいる便が11.2%となった。

図3:ファイル共有ツール(デジタルアーツ提供)
ファイル共有ツールを利用する際のセキュリティも聞いている。「ファイルのセキュリティが気になる」と回答した人は全体の62.3%だが、2択のためか、気にならないとの回答も4割近くに達している。
端末で開くファイルは、Excelが72.6%、Wordが65.5%、PDFが50.5%、画像ファイルが32.0%、PowerPointが25.5%となった。

図4:端末で開くファイル(デジタルアーツ提供)
データの持ち出しは22.0%--持ち出しに罪悪感がない人は34%
データの持ち出しについては全体の22.0%が経験している。内訳としては、「他部署への移動の際の持ち出し」が49.7%、「転職の際の持ち出し」が26.2%、「転職も他部署への異動も経験はないが持ち出したことがある」が14.4%、「転職も他部署への異動も経験があり持ちだしたことがある」が9.7%となった。転職の際の持ち出しが多く、適切に管理されていないことがうかがえる。
データファイルの持ち出し方法については、USBメモリに保存が74.6%と最も多く、会社メールに添付して自分宛てに送信が19.6%、CD-Rに保存が18.8%、会社のファイル共有ツール(クラウドストレージ)を利用が12.2%、ウェブメールに添付して自分宛に送信が10.2%となった。

図5:データファイルの持ち出し方法(デジタルアーツ提供)
データを持ち出すことに罪悪感があるかについても聞いており「感じない」と回答した人は全体の34.0%にものぼっていた。
高橋氏は「セキュリティに不安を感じながら、ファイル共有ツールを使っている。一方で、データの持ち出しに罪悪感がある人でも、データを持ち出している。エンドユーザーも企業もグレーな状態を容認しているのが現実だ」と指摘し、調査結果を対策の検討材料にしてほしいと話した。