導入に踏み切るべきか
専門家は異口同音に「デスクトップ仮想化には多様な方式があるが、いずれの手法にも一長一短があり、何らかの課題は残るだろう。ただ、技術の進化は止まっているわけではなく、いま抱えている問題も、時間の経過とともに解消に向かうと考えられる」としている。
シンクライアントを主力事業として展開するベンダーでは、「あと3年程度で、デスクトップは基本的にはモニタさえあればたいていのことは足りるようになる」との見解を示している。もちろん、アプリケーションやコンテンツを載せるプラットフォームが確立し、管理性と安全性が確保されていることが前提だ。
では、待つのか、それともいま行動するのか。ヒントは、クラウド全般とオンプレミスの関係にある。これまで論じられてきたように、すべての事業資源をクラウド化しようなどという主張は見られない。最も効果的な分野、課題による影響の少ない部分から、導入を考えていけばよいというのは、クラウドと同じだ。
専門家の見方はさまざまだが、ほぼ一致しているのは「仮想デスクトップの利用を検討しているのなら、自社の状況を細かく分析し、デスクトップ仮想化が適合している領域、そうでない領域を判別し、どの方式を活用するのが最適なのかを見極めた上で、複数の方式の組わせなども視野に入れ、導入することが重要」との点だ。2013年、仮想デスクトップ導入率は24.3%になると予想されているのだが、果たして。
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