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少数精鋭の開発チームでライバルが恐れる会社に--DeNAの川崎修平CTO - (page 3)

大川淳 山田竜司 (編集部)

2013-10-17 07:30

--ソーシャルゲームは今後、どのように変化していくのか?


 ソーシャルゲームの市場は拡大してきましたが、狙ってヒット作を作ることが難しくなってきています。基本的なソーシャル性は変わりませんが、ソーシャルゲームそのものの面白さは多様化するでしょう。ヒット作の成功に必要な枠組みや要素は、ライフサイクルが短期化すると思います。そのため、今後コストやスピード感を問われる対象が変わってくるでしょう。

 ゲームを最高に楽しんでもらうということだけではなく、ユーザーに価値を提供する点をさらに強くしていくべきです。プラットフォーマーとして提供できる価値とはどんなものかを考え、検討しながら開発を進めています。

--今考えているIT統括としての課題は?

 社内のさまざまな分野のバランスをとることです。基本的に、新しい技術にどんどんチャレンジすることは良いことだと捉えています。ゲームでもプラットフォームに影響を及ぼさない範囲なら、アーキテクチャーは制限していません。この点を固く制限してしまうと勢いが損なわれます。ただ、自由にし過ぎると、特定の人間にしか分からないものができてしまう。

 そのあたりのバランスをうまく取って、切り分けていけるような企業文化の醸成が重要になってきます。だから私は、バランスを最も重視しています。エンジニアであっても技術一辺倒という姿勢では、良い結果につながりません。営業やマーケティングの側であっても、技術はまったくわからないというのでは、エンジニアはついてこないでしょう。

--DeNAを、どんな企業にしていきたいのか?

 怖い会社にしたいと思っています。当社と同じジャンルのサービスに他社が目をつけたというような場合、スピードと品質の高さで圧倒し、同じ土俵に立ったとしても、勝てないな、と思わせるということです。ここに参加する人たちが強い誇りを持てるようにしていきたいと思います。社内のチーム同士の意見が衝突するような局面も出てきますが、互いの立場を尊敬しあい、同じ目標に向かって、最善の行動ができるようになれば強い会社になれると考えています。

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