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未来を示してエンジニアと経営層をつなぐ--ビズリーチ竹内CTO - (page 5)

大川淳 山田竜司 (編集部)

2013-10-24 07:30

--ビズリーチの強みはどのようなことか?

 課金制なので、多くの価値を対価として返したいと思っており、ヘッドハンターの人たちは、どんなキーワードで人を探しているか公開したり、キーワードのランキングは、市況、トレンド、次に盛り上がる可能性のあるキーワードが隠れていたりします。ビズリーチのキーワードは、数か月後の未来を示す指標になっている側面もあると思います。


 これらの情報により、この業界は盛り上がっているので、自分がフィットしていれば、行くべきではないとか、今は厳しいので、転職のタイミングを、1カ月、3カ月、半年のスパンで考えるとか、そういったことに利用できます。キャリアを形成するために、武器となる情報をできるだけ多く提供しようとしています。いまは、データは生々しいのですが、もっと使い勝手の良いものに成形していきたいと考えています。

--今後、何を目指しているのか?

 当社はIT企業なので、当初から、大規模のサービスをやりたいと思っています。マス向けのサービスを展開するとなると、小舟で軍艦に立ち向かうようなことになります。シリコンバレーに比べ、日本では、投資環境が未成熟です。日本では、数億円の投資があったら、すごいといわれますが、シリコンバレーでは桁が違います。

 年収2000万円の優秀なエンジニアがいたとして、5人で1億円になります。1億円ではその程度でしかないのです。大仕事には、多くの資金が必要なので、まず最初に、確実に儲けられるフィールドで、確実に利益を出して、次に大きなサービスをつくる資金源にしたいと考えています。人材サービスは利益率の高い事業です。さらに、この市場では、ハイクラス向けが抜けていたニッチな部分です。

 年収500万以上のクラスでは、1000億円の市場といわれていますが、ハイクラスのところは、400~500億のマーケットとみています。ここでシェア10%をとれれば40億円になります。コスト抑制に努めれば、利益率50%、年に20億円稼げることになります。純利益10億円として、10億円の投資はできます。3年で30億円は投資できることになり、ある程度、マス領域で戦えるのではないかと見ています。今後、当社は真価を問われるフェーズに入ってゆきます。

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