至るところにデータがある

求められる顧客への総合的な視点--“データ主導マーケティング”の在り方 - (page 2)

田中好伸 (編集部)

2013-10-23 15:59

 IMMは、マーケティング施策を効率的に展開するためのツールとして「Planning and Spend Manager」「Workflow and Collaboration Manager」「Marketing Asset Manager」があり、売り上げ向上を図るためのものとして「Customer Interaction Manager」「Real-Time Interaction Manager」、デジタルを活用したマーケティングを支援するための「Digital Messaging Center」「Media Manager」で構成される。

 同社のTeradata Applications部門で最高マーケティング責任者(CMO)を務めるLisa Arthur氏は、自社の調査結果からデータ主導マーケティングの現実を説明した。


Lisa Arthur氏。10月上旬に書籍『Big Data Marketing』をまとめた

 「マーケターの71%は、データ主導マーケティングのために今後2年間でビッグデータ分析を実装しようと考えている。だが、現時点で、顧客の行動に対する総合的な視点で洞察できるような仕組みを持っているのは18%しかいない」

 Customer Interaction Managerは、顧客に関連するデータを分析するとともに対象となる顧客が含まれるセグメントを明らかにして、顧客が何を契機に実際に購買するのかを見極められるという。メールやソーシャルメディアなどの複数の経路で顧客の必要に応じたやり取りの計画を立てられると説明している。Arthur氏は、SaaS形式でCustomer Interaction Managerを利用するメリットとして、データウェアハウス専用のデータベースである「Teradataをサービスとして使うことができる」と強調した。

 このCustomer Interaction Managerは、大企業が利用することもあわせて発表された。世界的にも有名な消費財メーカーであるProcter and Gamble(P&G)が複数年利用する契約をTeradataと交わしたのである。「P&Gは、消費者と直接やり取りすることで関係を結ぼうとしている。P&Gという社名は知らなくても、自分が必要としている個々のブランドについて消費者は情報を要求している」(Arthur氏)

 データ主導マーケティングについて「アートではなくサイエンス」というMcDonald氏はその可能性として「ワントゥワンマーケティングの夢を叶えられる」と表現している。

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