キヤノンMJ、米Kaseyaのクライアント向けIT管理プラットフォーム提供開始へ--XPサポート終了対策などに有効 - (page 2)

大河原克行 2013年10月29日 12時04分

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 Kaseyaでは、エキスパートと呼ぶパートナー会社が全世界に約100社あり、エキスパート各社のソフトウェアやサービスなどを、Kaseyaに組み込んで利用することができる。

 例えば、Kaseyaでオプション提供している「アンチウイルス/アンチマルウェア」は、カスペルスキーの製品をベースとしているが、Kaseyaエコシステムでは、シマンテック、トレンドマイクロ、ESETなどの製品をユーザーが自由に選択して利用することができる。

 「大手企業では、すでに導入しているソフトウェアやサービスがあるが、その投資を無駄にすることなくKaseyaを導入できる。エキスパートの製品の中には、Kaseyaの管理画面から直接操作できるものもある」(キヤノンマーケティングジャパンの小西課長)という。

 中堅中小企業の場合にはフルシステムで導入する例が多いが、大手企業の場合には、Kaseyaエコシステムを活用した導入が圧倒的に多いという。今後、日本でもKaseyaエコシステムの拡大が計画されており、現在、キヤノンマーケティングジャパンを含めて12社のKaseyaエコシステムを、2014年3月には20社程度にまで拡大していく考えだ。


国内のKaseyaエコシステム環境整備(2013年9月末連携を調製中の企業)

 「日本でのKaseyaエコシステムは、今年春からスタートしている。エコシステム構築に向けてはキヤノンMJが中心になって展開していく。技術的連携検証、エキスパート商品のライセンス提供、トータルサポート体制を確立し、多くのユーザーに幅広い製品を活用してもらえるようにしたい。まずはセキュリティ領域からパートナーを増やしていく」としたほか、「まず当社がターゲットとしている分野は、大手企業としており、Kaseyaエコシステムが重要な意味を持つことになる」という。

 エキスパートは、OS移行、セキュリティ、バックアップ、資産管理、モバイル・デバイス・マネージメント(MDM)、マネージド・プリンティング・サービス(MPS)、ネットワーク、回線など各ジャンルに分類され、Kaseyaエコシステムを形成している。

 キヤノンMJが、Kaseyaの国内展開において、まず訴求していくのが「Windows7移行サービス」になりそうだ。

 Kaseyaによって、移行前準備の環境調査、PCセットアップのためのOS修正パッチやソフトウェアアップデートを実施したのち、移行作業において、Kaseyaの管理環境のもと、AOSテクノロジーズの「ファイナルパソコン引越し」を活用して移行作業を行い、最後に確認作業をKaseyaで実行する。「これにより、移行作業のコスト削減、工数軽減、ミス撲滅が図れる」という。

 Kaseya日本語版SaaSの価格は、100~500ライセンスまでが1ライセンスあたり月額500円、年額5400円からとなっており、1001~5000ライセンスが月額250円、年額2700円。5001ライセンス以上は個別見積もりとなっている。そのほか初期設定費用として、1契約あたり2万4000円が必要。「Active Directryの統合管理の案件において、約2億円の見積もり案件に対して、Kaseyaを利用することで4000万円弱に留めることができたという事例が海外で出ている。ここでは、統合費用を80%削減できたことになる」という。

 キヤノンMJグループでは、2011年から開始している「長期経営構想フェーズII」において、「Beyond CANON,Beyond JAPAN」を掲げ、サービス事業会社化とともに、キヤノンブランド以外のグローバル製品を日本市場で展開することに取り組んでいる。今回の製品もその取り組みのひとつとなる。

 Kaseyaは、2011年にキヤノンITソリューションズが、東京大学におけるパソコン運用管理案件において活用したのが最初。同年12月にはキヤノンMJとのビジネス協業で合意。まずはWindows 7移行ビジネスの独占的展開ビジネスを行っていたが、2013年にはオーソライズパートナーとして国内唯一のディストリビュータに認定。オンプレミス製品で展開してきた。今年12月からKaseya日本語版SaaSの提供開始にあわせて、国内販売を本格化することになる。

 なお、データセンターに関しては、Kaseyaが持つ海外の拠点を活用するが、「日本のユーザー向けに、クライアントを個別認証する仕組みなどを特別に用意している。コスト競争力などの観点や、顧客数の増加、日本にデータセンターを設置してほしいといった要望などを考えて、将来的には、当社の西東京データセンターを活用するといったことも検討していきたい」としている。

 2016年までに年間10万クライアントのサービス提供を目指している。

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