プロジェクト活動結果報告は、実施後にそのプロジェクトの成果を報告するページだ。日時や実施内容などのほか、画像や映像を使って、参加者の声などを伝える。内容や質を評価するための指標を導入し、客観的に評価できるようにする予定となっている。取組成果全国マップは、これらプロジェクトの成果を全国比較できるようにするもので、寄付金やインターン実施人数を都道府県別に表示する予定という。
サイトの構築と運営は、アスバシ教育基金とアクセンチュアが共同で担う。アクセンチュアのコーポレートシチズンシップ推進室「若者の就業力・起業力強化」チーム責任者を務める市川博久氏は、サイト構築の狙いを次のように語る。

アクセンチュア テクノロジー コンサルティング本部 インフラストラクチャ・アウトソーシング統括 マネジング・ディレクター 市川博久氏
「クラウドファンディングは、ニッチなニーズに対してニッチなファンやマニアが資金を出す仕組みになりがちだ。ユースアクティベーションでは、ボリュームゾーンにいかにリーチするかが大切になる。そこで単なるクラウドファンディングサイトではなく、社会課題を見える化して、教育や就労の問題を市民のもとに取り戻すというアプローチを採用した。就労環境全国マップや成果取組全国マップは、社会問題の見える化を具体的な機能として落とし込んだものだ」(市川氏)
サイトのコンセプトは、地域コミュニティ経済を支えるエコシステムを醸成することにある。若者への教育支援については、社会の意識が課題になりやすい。たとえば、投資効果が見えにくいこと、教育は行政や教育機関が実施するものといった意識が強いこと、教育分野への投資は長期的には大人自身の将来に影響するという意識が低いことなどだ。「ユースアクティベーションのサイトを通して、就労支援、就労教育に関する社会課題を自分たちの問題として認識し、地域市民が地域コミュニティ経済を支えるエコシステムを作っていく」(市川氏)という。
アクセンチュアでは、この取り組みを企業の社会的責任(CSR)活動の一環としてスタートさせた。具体的には、従業員の時間とスキルを無償で提供する“プロボノ”活動として展開している。システム構築と運営費は当面、アクセンチュアが負担するが、計画では、クラウドファンディングによる寄付のうち20%を地域への助成と本部の運営資金に充てることになっており、将来的にはサイトの自立運営を目指している。