トレンドマイクロ、企業向けファイル共有ツール--社内外のファイルの動きを管理

齋藤公二 (インサイト) 2013年11月05日 15時45分

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 トレンドマイクロは11月5日、企業向けのファイル共有ツール「Trend Micro SafeSync for Enterprise」を発表した。エンドユーザーのローカルPCに保存したファイルをオンプレミスに設置したサーバ上で同期し、そのサーバ上のファイルに社内外のさまざまなクライアントからアクセスさせることでファイル共有を実現する仕組み。参考標準価格は1000ユーザー1年間のライセンスでユーザーあたり2960円。

 クラウドサービスと比較した場合のSafeSync for Enterpriseの特徴は、オンプレミスのストレージを利用できるため、ファイル容量に制限がなくなり、ファイルを一元管理できることにある。サーバはUbuntuベースのVMwareの仮想アプライアンスが推奨(ベアメタル、Hyper-Vにも対応)で、基本的にサーバにマウントできるストレージ(NFS、CIFS、iSCSIなど)が利用できる。ストレージ上のデータは256ビットのAESで暗号化され、サーバとクライアントとの通信はSSL(HTTPS)で暗号化される。鍵暗号はRSA-2048。


トレンドマイクロ 執行役員 ビジネスマーケティング本部 本部長 新井一人氏

トレンドマイクロ ビジネスマーケティング本部 ソリューションマーケティング部 マネージャー 坂本健太郎氏

 ビジネスマーケティング本部 本部長の新井一人氏は、オンラインでのストレージサービスを企業内で利用するケースが増えたが、ポリシーが曖昧で管理者がリスクを管理できなくなっているケースが増えていると指摘する。同社の調査では、オンラインストレージを特に規定なく使っている企業は31.1%、規定があるかどうかわからない企業が24.3%となり、「全体の半分以上が利用に関する規定が不明瞭な実態が明らかになった」という。

 オンラインストレージの利用を明確に許可していない企業に対して、エンドユーザーが実際に使っていると思うかどうかを聞いたところ、「一部の従業員は使っていると思う」との回答が54.5%にものぼった。このことから、データの所在や流れが把握できず、万が一の情報漏洩事故にも気付かない恐れがあるとし、「新製品は、業務で手軽にファイルを共有したいというエンドユーザーのニーズと、重要なデータを完全に管理、統制したいという管理者のニーズを満たす製品だ」と説明した。

 製品の機能を説明したビジネスマーケティング本部 ソリューションマーケティング部 マネージャーの坂本健太郎氏によると、ポイントとなる機能は、大きく3つある。1つは、「チームフォルダ」と呼ばれる限られたエンドユーザーだけがアクセスできるフォルダを使ったファイル共有ができることだ。DropboxやSkyDriveなどの同期フォルダを共有するように、フォルダベースでのファイルを共有できる。

 2つめは、専用アプリを使って、チームフォルダに対して社外のモバイル端末からアクセスできることだ。対応プラットフォームはWindows、Mac、iOS、Android。エンドユーザーごとのライセンスであり、エンドユーザー1人が利用できるクライアントのデバイス数に制限はない。

 もう1つは、社外ユーザーに対して共有リンクを使ったファイル共有ができることだ。ファイルを共有したい相手にメールでリンクを送り、リンク先から相手にファイルをダウンロードさせる。ファイルは暗号化されているため、登録されたユーザーでなければ閲覧できない。

 エンドユーザー自身が共有リンクに対して有効期限を設定したり、メールを送信した相手だけがファイルを閲覧できるように設定したりできる。共有リンクを送信する際に、添付ファイルを共有用のストレージ上に保存し、ダウンロードのためのリンクを自動生成するOutlookのプラグインも提供する。

 管理面では、Active Directoryと連携できるため専用のユーザー管理が不要になること、ユーザーやグループごとにポリシーを設定できること、アクセスログや利用状況が確認できることなどが特徴となる。たとえば、ポリシー設定では、フォルダに対して管理者がアップロードできる最大容量やブロックするファイル形式などを設定できる。ストレージの容量制限やネットワークの速度制限(アップロード、ダウンロード)を施すことも可能だ。サーバは無償で提供され、今後、管理機能を強化していくという。

 フォルダに対してファイル暗号化を施さない設定もできる。たとえば、共有リンクを使って一定期間、不特定多数に対してファイルをダウンロードさせるといった使い方ができる。

 SafeSync for Enterpriseは海外ではすでに提供されており、金融機関などの大規模企業がユーザーになっているという。受注開始は11月27日から。今後1年間で80社への導入を目指す。


SafeSync for Enterpriseの利用イメージ(トレンドマイクロ提供)

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