ヤマハ発動機はグループ内の3万ユーザーを対象にグローバルで情報共有基盤の統一を進めている。現在「Exchange Online」の展開を進めている。
売上高の9割を占めるのが海外市場というヤマハ発動機は文字通りのグローバル企業。現在、開発の現地化を推し進めており、部材の調達や供給から製造までを各地域で連携させ生産力を高めていくことを重要な課題としていた。
この課題を解決するための手段の1つとして、メールやポータルサイトなどを活用した世界共通の情報共有基盤の導入を検討した。東日本大震災とタイの洪水により事業継続計画(BCP)の重要性を認識したことから、クラウドサービスを視野に入れたプランを策定。この結果、Office 365の採用を1月に決めた。具体的には「Exchange Online」を導入する。
クラウドであること以外にOffice 365を採用した理由として、国内拠点で長く使っていたNotesでは、バージョンアップごとの仕様変更が大きく、データベースなど資産を引き継ぐためのコストがかかっていた点を挙げた。ほかのクラウドベースの情報共有ツールと比較してOffice 365は中国で利用できることもポイントとなった。
2月に導入支援パートナーを選定。7月に第1弾としてインドとシンガポールの各拠点への導入を完了している。現在はExchange Onlineだけを利用しているが、「SharePoint Online」と「Lync Online」の利用も検討しているところだ。