トモニホールディングスグループの徳島銀行と香川銀行は11月11日、新営業店システムの稼働を開始したと発表した。日立製作所の統合チャネルソリューション「FREIA21+ for NEXTBASE 」で構築した。11月から2014年3月にかけて、全営業店に順次導入する。
徳島銀行と香川銀行の基幹系システムは「NEXTBASE」(Hitachi NEXT BAnking Solution for Excellent regional banks)で共同化している。今回営業店システムの仕様を共通化することで、開発、運用コストの低減と事務の統一化を実現。制度対応の迅速化など将来にわたる効率化やコスト削減を見込む。
トモニホールディングスグループは、FREIA21+ for NEXTBASEと事務の統一化によって構築された経営基盤を活用し、共通化と効率化によってコストを削減する。営業店システムと事務の標準化により、両行におけるサービス品質の向上、人材交流の拡充、内部監査の効率化も進める。
機能面として導入するのが、検印ワークフローによる検印システムだ。上位責任者の承認を必要とする取引について、従来のカードによる検印を廃止し、PC上で承認を登録できる検印ワークフロー機能を採用した。窓口行員の立ち歩きを少なくし、顧客の待ち時間を短縮できるという。
事務フローナビゲーション機能も導入。新規口座開設や諸届など複数の処理を伴う事務において、事務の流れをシステム上でガイダンスするナビゲーション機能を導入した。処理の迅速化と事務ミスの防止などの効果を見込む。
情報系連携機能も導入する。窓口で各種手続きをする際、端末に入力した口座番号をもとに、取引画面に顧客属性やセールス情報を自動表示する。行員は顧客へのきめの細かい対応ができ、セールスを強化できるとしている。
機器の刷新による営業店事務を厳正化、効率化も実施する。現金入出金機の自動精査機能や通帳伝票プリンタの媒体セット位置補正機能をはじめ、営業店端末機器の性能を向上させた。窓口行員の事務の厳正化、効率化が可能になるとしている。
今後は、スタンド型スキャナの読取精度向上によるイメージ処理業務の拡大により、後方事務の本部集中を進め、顧客の待ち時間短縮を図る考えだ。