東映グループの東映ラボ・テックとIDCフロンティアは11月13日、画像や画面の内容を指示するデータの集まりから映像や音声を生成する工程“レンダリング”とデータを共有できる映像制作支援システムをパブリッククラウドで構築し、制作会社向けに提供を開始した。
従来の映像制作業界では一般的だった制作会社側でのレンダリング処理環境の機器拡充が不要となり、時間や量を考慮せずに対応できるレンダリング環境を利用可能という。この映像制作システムは第1弾として10月から放送している「仮面ライダー鎧武TV シリーズ」の制作現場で利用される。
東映ラボ・テックでは、2012年からクラウドを基盤にした映像制作支援システムを開始。これまで1年間の運用の中で改善を加え、パブリッククラウドをレンダリングの分散処理に採用し本格的な運用を開始した。今後、外部の制作会社向けに映像制作支援サービスを展開する予定も明らかにしている
IDCフロンティアは、映像制作業界特有であるレンダリングデータの受け渡し、レンダリング処理の負荷の増減などを考慮。必要な時にリソースを得られるパブリッククラウドと専用の高速ネットワークでシステムを東映ラボ・テックと共同で構築し、データの集約効果と処理能力の向上に寄与したという。

映像制作支援システムの構成