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ベトナムでビジネスをする

社員の意識改革、なんとかしなきゃ--ベトナムオフィスの実態

古川浩規(インフォクラスター)

2013-11-18 07:30

会社の無線LAN、使い放題!? 

 ベトナム国内で業務系システムや情報セキュリティの仕事をしていると、日系企業の困り事として「PCに向かっている時間と、出来上がってくる仕事量が見合っていないようだ」「就業時間中PCに向かっているものの、実際は何をしているのだろうか」という相談をよくもらいます。

 ベトナムに進出する日系企業は製造業が中心ですので、日本人の経営者や管理者層の方も「自分でもPCは使っているけど、PCの詳しいことは分からないから……」となってしまい、「いったい、彼らは何をやっているのだろう……」と疑心暗鬼になるようです。事実、Facebookやインスタントメッセンジャーでのおしゃべり、eBayでのお買い物など、会社の中でPCライフを満喫している悪い社員も少なくありません。

 また、日系企業も含め現地企業の中では、個人のPCを社内に持ち込んで業務に使用していることも多いようです。ベトナムでも「PC端末+OS+オフィススイート製品」の3点セットを購入すると10万円程度になってしまうため、経費削減の観点から持ち込ませることにつながってしまいます。

 さらに、ネットワークに関しても、問題を抱えています。ベトナムでは、オフィスの設計が配線を考慮したOAフロアになっていないことが多いため、LANの引き回しを行うと時間も手間もかかります。そのため、社内システムの無線化がかなりの確率で実施されています。無線化自体に問題があるわけではありませんが、いつの間にか従業員の間でパスワードが出回ってしまった結果、私物のスマートフォンの接続でアクセスポイントやルータの同時接続数が上限に達してしまい、肝心の業務PCがネットワークに接続できないということも珍しくありません。

 加えてネットワークを論理的にセグメント分割せずに設計されているケースも多く、会社の情報資産を守るという情報セキュリティの観点から非常に危うい状況がしばしば見受けられます。

オフィスへの持ち込みが増える個人所有のスマートフォン

 ベトナム人は電話魔と言ってもいいくらいに携帯電話のSMSや通話に熱心です。ハノイやホーチミン市の街を歩いていると、iPhoneやXperiaを使っている若い人をよく目にします。そこで、携帯電話がどの程度普及しているかを調べてみました。

 「ITU-World Telecommunication/ICT Indicators Database, June 2012」によると、2011年のベトナム国内の携帯電話普及率は143.4%、携帯電話加入者数は約1.27億人となっています。ただし、これはフィーチャーフォンとスマートフォンを合わせた数です。また、2013年9月5日付けの国営ベトナム・ニュースによると、「約2000万人が3G回線での接続が可能なスマートフォンユーザー」で、「2012年のベトナムでのスマートフォンの売り上げは400万台を記録し、2013年の売り上げは600万台を超えると予測される」そうです。

 この数字を見て、いかがでしょうか。「意外とスマートフォンの普及が進んでいる」と感じるのではないでしょうか。日本国内でもBYODが課題になって久しく、「とりあえず持ち込まないようにする」といった対応を取る企業もあるようですが、この点ではベトナムの職場の方が、BYODに対してより現実的な対応が急務になってきている気がします。

 「部下のベトナム人スタッフはほぼ全員がスマートフォンユーザーなのに、現地の日本人社長や工場長といった管理職だけが、NOKIA製のフィーチャーフォンユーザー」という光景も、ベトナムでは珍しいことではありません。特に「何を持っているか」という外聞も非常に気にするベトナム北部において、この傾向が強いようです。

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