サロン向け化粧品などを製造、販売しているミルボンは、複数のパブリッククラウドをシステム連携ツールでつないで業務を効率化している。製品を提供したマジックソフトウェア・ジャパンが11月15日に発表した。
ミルボンが扱う化粧品はシーズンごとに新しい商品が投入されるという属性であるため、営業担当者が必要とする情報も3カ月から半年という短期間でまったく変わるという。
そのような商品属性からミルボンはスピードを重視し、情報共有の手段として、「Salesforce Sales Cloud」や「SharePoint Online」などを導入している。海外を含め500人以上の営業担当者は、営業活動の記録や関連資料をSalesCloudに登録する。その後、数値データはビジネスインテリジェンス(BI)ツールに、活動資料はSharePoint Onlineに振り分けるというフローで業務を回した。
同社はそれら複数のクラウドやさまざまなシステム間のデータ受け渡しをスムーズに実施できるシステム連携ツールを探していたという。
ミルボンは他社のシステム連携ツールと比較してデータ連携基盤「Magic xpi Application Platform」を採用。Magic xpiは、クラウドを含むさまざまなシステムや各種パッケージ群を連携させられるという。
採用の決め手は、多様なデータ形式や複数のSaaSでもつながる自由度の高さだったという。SharePoint Onlineと連携できるツールがMagic xpiだけであったため、同製品を選択したとしている。
営業担当の活動記録や販売データをSharePoint OnlineやBIツールに振り分ける作業は以前、属人的作業であり、担当者への負担が大きかったと説明。Magic xpiでは自動化され、担当者の業務工数が大幅に削減されたとコメントしている。
今後の展開として、Sales CloudやSharePoint Onlineにある過去データを社内のNASにアーカイブする作業をMagic xpiで自動化することを挙げた。同社は検索のレスポンス向上やディスク容量の削減が見込んでいる。
システム概要図