SAPジャパンは11月25日、企業向けモバイル管理向けの製品群「SAP Mobile Secureポートフォリオ」を拡充したと発表した。具体的には、モバイルデバイス管理(Mobile Device Management:MDM)ソフトウェアの「Afaria」の最新サービスパック「SP4」の提供を同日から開始した。モバイル端末、アプリケーション、コンテンツ管理機能を拡充し、セキュリティを強化する。
SP4では「iOS 7」の新機能に対応。Windows Phone 8向け機能も拡張する。iOS 7の新機能であるアプリケーションごとの仮想私設網(VPN)やシングルサインオンなどを設定できるようにした。
さらに、監視対象端末の利用制限項目をAfariaの管理画面上で設定し、遠隔から制御することも可能にした。また、SamsungのAndroid搭載端末「Galaxy」シリーズの一部で採用されている企業向けセキュリティアプリケーション「KNOX」と連携し、KNOXの独自APIを利用できるようにすることで、BYODや企業のモバイルデバイスの利用時に安全なアプリケーションコンテナ領域を生成、管理できるという。
Mobile Secureポートフォリオは、MDMのほか、データやファイルなどのコンテンツを管理するMCM(Mobile Contents Management)ソフトウェアの「Mobile Documents」、モバイルアプリケーション管理(Mobile Application Management:MAM)ソフトウェアの「Mobile App Protection by Mocana」を含む。
Mobile Documentsでは、従来のiPad、Windows、Mac、HTML5対応ブラウザに加え、今回新たにiPhoneとAndroidデバイスにも対応する。コンテンツ管理システムや文書分類に基づいたセキュリティポリシーとの連携もさらに強化した。
Mobile App Protection by Mocanaでは、新たに同ソフトウェアに最適化したモバイルブラウザを提供する。これにより、米国連邦標準規格の暗号モジュールのセキュリティ要件である「FIPS140-2」に準拠、アプリケーションごとのVPN設定機能、コピー&ペーストの防止といったセキュリティ方針を適用できるブラウザを標準で利用できるようになるとしている。