Windows 8.1が重要となる理由は、Windowsをモバイル時代のOSにするということ以外にもいくつかある。1つ目は、Microsoftがデバイスとサービスの提供という新たな使命を追及するうえで、Windows 8.1が強固な基盤になるというものだ。この使命に関して真っ先に思い浮かぶのが「Surface」タブレットのようなハードウェアであるが、こういったハードウェアはWindowsを基にして作り上げられているのだ。Windows 8.1がモバイル分野だけでなくMicrosoftにとっても特に重要だというのはこのような理由があるためである。同社はWindows 8.1によって、将来開発するデバイスの基盤を強固なものにしたというわけだ。
2つ目の理由は、Windows 8.1がPC分野でも同じくらいの重要性を発揮するというものだ。MicrosoftのOEMパートナーは、自社製品を作り出すうえで強力なOSを必要としているのである。Windowsのこの最新バージョンでは、タブレットとノートPCをかつてないほどうまく取り扱えるようになっているため、OEMパートナーはその利点を活用し、魅力ある製品を作り出せるようになる。Windows 8.1にはさまざまなサイズのタブレットをサポートできるという長所があるため、今後多くの製品が生み出されるはずだ。それはMicrosoftやOEMパートナー、企業、コンシューマーにとって喜ばしいことと言えるだろう。
Windows 8.1で最も評価すべき点は、Windows 8の短所がどのように改善されたのかというところではなく、Microsoftがどれだけ早くそれを成し遂げたのかというところにある。ソフトウェア製品を何年もかけてゆっくりと変えてきたことで知られるMicrosoftは、顧客の声に耳を傾けただけでなく、とても短い期間でその要望を取り入れた。これがMicrosoftの動きであるという点は衝撃的であり、ものごとを前進させていこうとする同社の決意とも取れる。これだけでも、Windows 8.1の登場が2013年における最大の出来事の1つだと言えるだろう。
2013年におけるその他のモバイルテクノロジ関連の出来事の方がさらに重要であると主張する人もいるかもしれない。いくつか例を挙げると、スマートウォッチや「Google Glass」「Chromebook」「KitKat」「iOS 7」などがある。こういったものはすべて重要であるものの、筆者の観点から見た場合にはいずれも、Windows 8.1がモバイル分野にもたらす影響に遠く及んでいない。上述した通り、Windows 8.1の登場は先代のWindows 8の登場よりも重要な出来事なのだ。これによってタブレットやノートPC、コンシューマー、企業に影響が及び、大きな変化が生み出されるのである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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