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アジア太平洋と日本は最先端--加速するデジタル革命を生き残るには?:CA - (page 2)

大川淳

2013-12-09 17:22

 「新たな拡大を推進できるようになった理由は複数ある。まず世界人口の過半数、中でも若い世代の60%がこの地域で暮らしている。富の創出でみるとGDP(国内総生産)が急拡大し、さらに伸びる潜在力がある。日本も大きなシェアがある。全世界の為替の半分、外貨準備高はアジア太平洋と日本にある。経済をうまく循環させていける余力があるということであり、中流階層を台頭させることもできる」

 Lim氏は「2020年までに世界規模での中流階層の支出の42%は、アジア太平洋と日本で占められると予測されている。これは北米の3倍だ。この地域内での二国間の取引は地域内で完結する割合が50%に達している。つまり、欧米への依存度が低くなっているわけで、この地域の世界経済への影響力が増している」と日本を含むアジア太平洋の未来を示して見せた。

 「世界のインターネットユーザーの2分の1は、この地域で占めている。スマートフォンのユーザー数も最高であり、さらに増え続けている。接続性と富裕層、人口を包括的に考えるとクラウドにつながった十数億の人々はネットを介してサービスを購入する。ここには国境というものがない。すべての企業は、ここでもたらされる価値から何らかの分け前に与りたいと望んでいる。その中でも、中国の中流階層をいかに取り込むかが重要になる」


 Lim氏は「アジア太平洋と日本はすでにイノベーションの最先端を走っている」と指摘する。「ほかで創造されたものを後で採用するのではなく、この地域で開発され発信されるものがほかの地域に影響を与えていくことになると考えている。クラウドにつながった13億のコンシューマーはさまざまな文化を持ち、複雑だ。しかし、だからこそ、この地域での問題解決は、あらゆる地域での問題解決につながりうる」からだ。

CIOはイノベーションの担い手であれ

 このようなイノベーションが焦点になる中で今、ITに、特に最高情報責任者(CIO)たちに大きなプレッシャーがかっているという。「CIOこそが“Chief Innovation Officer”になってほしいと期待されているからだ。ITは持続的なイノベーションを起こし、ビジネスに貢献しなければならない」とLim氏は提言した。

 「直近2年間でCA Technologiesと付き合いのある2000社の企業をみると、実はITの専門家はその地位を高め、直接CEO(最高経営責任者)にレポートし、あるいは取締役会の一員としてレポーティングすることが求められてきている。CIOはむしろCMO(最高マーケティング責任者)でなければならない」

 CIOを取り巻く環境の変化についてLim氏は「イノベーションを起こすにはIT担当以外の人材に任せるべきというような論調がある。その理由は、CIOの役割が変化してきているからだ」と説明した。

 「かつてCIOはいわばゲートキーパー(門番)のようなものだった。ビジネス部門に要件があり、ビジネス部門はアプリケーションの開発をCIOに依頼していた。CIOは、それらの要望に沿って1年半でアプリケーションを開発していた」

 だが、CIOに対する要求は変化してしまっている。

 「しかし、1年半ではイノベーションにならない。イノベーションは持続的に、週次や月次で取り組んでいかなければならない。今のCIOは新しい技術に精通していることが要求される。BYOD(私物端末の業務利用)ビッグデータ、新たな技術的潮流を常に学んでいくことが必要になる。イノベーションを加速するため、オーケストラのコンダクターのようであることが求められる。それで、1年間にいくつのサービスを提供できるか。それが最終的に収益につながっていく」

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