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アジア太平洋と日本は最先端--加速するデジタル革命を生き残るには?:CA - (page 3)

大川淳

2013-12-09 17:22

 ITの世界では変化のスピードは高くなるばかりだ。ここでもまた、新たな動きがみられるという。Lim氏は「電子商取引を展開している企業は、部分的に金融機関の機能を担っている。電子商取引を展開している企業は銀行になれる能力と可能性を持っている。異業種への画期的な参入。2014年にはそういうことが起こりうる」と現状から今後の変化の可能性を示した。

 「そのような状況に備え、企業は想像力を働かせてツールを使いながら、イノベーションを起こせるようにしていかなければならない。今、動き出さなければ、おぼれてしまうことになる。ツールをもって方向性をコントロールできるなら、破壊的な成功を収めることができる」

 Lim氏は「DevOpsについて述べたい」として「もし企業がサービスで定義されるとしたら、新たなアプリケーションがサービスの帰趨を左右することになり、アプリケーションの数が重要になってくる。IT組織全体をみると、開発と運用とは別々になっている。全体の開発サイクルは伸びてしまい、多くの場合テストに十分な時間をかけられない」と指摘、開発部門と運用部門が連携して、企業を動かすDevOpsの重要性を訴えた。

 CAがDevOpsを展開して2年になるが、世界各国でDevOpsを採用した企業は「20%は開発から市場投入までの時間を短縮でき、22%は品質を向上させることができた。18%は運用コストを削減できた」としているという。


重要度が高まるクラウドとモバイル

 Lim氏は「クラウドは今や導入するか否かというような段階ではない」と述べる。「日本は最もクラウド化が大きく前進するという見解がある。しかし矛盾もある。日本企業は保守的な面もあり、本来ならクラウド化がもう少し加速してもいいのに、それほど進展しておらず、低速化している様相がある。2014年こそ日本は大きく変革すべき時期だといえる」と話すLim氏は、日本が大きく変革すべき理由を挙げた。

 「というのも、企業活動がグローバル化する中で企業が海外に進出し、競争に加わるようになることが変化の要因となってくる。100%クラウド化した企業では、99%がイノベーションを加速化させ、98%はコスト削減効果があった、95%は売り上げ増につながった、97%は性能が上がったとしている」とクラウドの効果はてきめんだとLim氏は主張する。

 企業にとって今後、一層重要になるのは「いかにしてPCからモバイルデバイスへと裾野を広げることができるかだ」とLim氏は話す。

 「モノのインターネットといわれる時代になり、複雑性を整頓していく戦略がないと、多くのガバナンスのリスクを抱えることになるだろう。重要なデータが入ったモバイルデバイスを紛失すれば、貴重なデータが危険にさらされる。企業がデバイスを管理しやすいようにしていくことが重要だ。CAはここにかなりの投資をしている。Android、Windows、iOSなどOSの種類にかかわらず、デバイスを管理できるということは、アプリを管理できるということだ。たとえば、あるデバイスを使用していた従業員が退職した場合、そのデバイス上のデータはすべて回収できる」

 多くの企業はイノベーションに投資するための予算には限度がある。Lim氏は「維持管理よりイノベーションのための出費を増やさなければならない。優先順位を考えて意味のある領域に投資すべきだ。企業が保有する、さまざまな資産や資源、能力など戦略的に見通せる指針があることが重要になる。現状では、80%が維持管理、20%がイノベーションという企業が多いのではないか。これをまず33%がイノベーション、66%が維持管理というくらいにすることが望ましい」と提言した。

37年間の管理技術の経験値が強み

 CAの時価総額は150億ドルほどになり、売上高は45億ドルだが、研究開発には毎年10億ドルを投資している。Lim氏は「有機的な拡大、買収もしているが、当社はハードウェアやプラットフォーム、アプリケーションは手掛けていない。IT管理、セキュリティツールだけで事業を展開しており、37年間複雑なシステムの管理に時間をかけ、その経験値を持っている」と胸を張る。

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