日立、デスクトップ仮想化事業を強化--グループ各社と連携、プロジェクト組織で支援

大川淳 2013年12月12日 12時33分

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 日立製作所は、日立コンサルティングや日立システムズ、日立ソリューションズをはじめとするグループ各社とともに、デスクトップ仮想化を中心とするクライアント環境事業を強化、「Hitachi unified client experience platform」(日立クライアント統合ソリューション)を12月13日から順次提供する。また、グループ横断のプロジェクト組織「クライアント統合ソリューションビジネス開発ラボ」(ビジネス開発ラボ)を12月11日に設立した。2015年度にクライアント環境事業全体で1200億円規模の売上高を目指す。

 日立クライアント統合ソリューションは、大きく分けて「クライアント環境構想策定支援コンサルティング」と「システム資産・運用最適化ソリューション」に分けられる。日立コンサルティングが提供するクライアント環境構想策定支援コンサルティングは、ユーザー企業が最適なクライアント環境を実現できるような現状の分析からゴール設定までのロードマップを策定する。

 システム資産・運用最適化ソリューションでは、仮想デスクトップ環境(VDI)の実現や運用を支援するサービスなどを新たに整理、拡充している。具体的には「かんたんPrivate DaaS」「ターミナルサービス型仮想デスクトップサービス/プライベートDaaS」「仮想化統合監視・運用サービス」を追加した。

 かんたんPrivate DaaSは、ユーザー企業が指定するデータセンターで日立がVDIを構築。既存システムとの親和性を確保し、VDIを利用しやすくする。ユーザー企業の情報ガバナンスを適用できるほか、障害監視やエンドユーザー管理をはじめとする運用サービスも提供する。

 月額課金体系を適用するなど、Desktop as a Service(DaaS)導入へのハードルを低くしようとの狙いがある。価格は、リソース課金型が1サーバあたり月額13万1250円から、ユーザー課金型が1ユーザーあたり月額6563円から。

 ターミナルサービス型仮想デスクトップサービス/プライベートDaaSは、日立システムズのデータセンターにユーザー企業の専有リソースを確保しており、それらをユーザー企業の社内システムに接続して利用する。中規模企業でもプライベートクラウドのDaaSを導入しやすくなるという。価格は1ユーザーあたり月額3045円から。

 ビジネス開発ラボは、日立グループを横断するプロジェクト組織であり、クライアント環境についての専門的な経験や知識を持つ約100人の体制で始動する。拡販活動を推進すると同時に日立クライアント統合ソリューションのセミナーや個別顧客向けにワークショップを開催するなど営業要員やSEの提案活動、導入の支援、問い合わせ対応に従事する。加えて、活動を通して把握したユーザー企業のニーズや技術的な課題、ノウハウを集約し、新たな製品やサービスの開発も推進する。VDI技術者などの人材育成にも取り組んでいく。


日立製作所 情報・通信システム社プラットフォーム部門COO兼ITプラットフォーム事業本部長 岩崎秀彦氏

  日立グループは全体で社会インフラから消費者向けまで多様な事業を展開している。そのため、サービスメニューが複雑で整備されていなかったと説明。今回の施策は、サービスの仕組みを整理、分かりやすくし、ワンストップで対応する体制を構築する考えだ。

 日立製作所 情報・通信システム社プラットフォーム部門最高執行責任者(COO)兼兼ITプラットフォーム事業本部長の岩崎秀彦氏は「日立グループは、2004年からシンクライアントを活用したVDIの導入に着手し、約8万ユーザーが利用している。日立が自ら培った経験や知識をもとに今回の製品やサービスを投入する。企業内のさまざまな“知”を結集し、顧客の価値創出を支援していきたい」と話し、デスクトップ仮想化のサービス展開に自信を示した。


日立 情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部 事業統括本部 事業主管 中野俊夫氏

  「Windows XP」のサポートが2014年4月に終了することを受けて、日立は「ホワイトリスト延命ソリューション」なども提供する。これはプログラムや実行ファイル、スクリプトなどを“ホワイトリスト”として登録、新OSへの移行が困難なアプリケーションを“延命”させる。同社はシステム環境の再構築も提案していく意向だ。

 日立製作所 情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部 事業統括本部 事業主管の中野俊夫氏は「クラウド、スマートデバイスの普及やSNSの急成長などから企業の事業活動は大きく影響を受け、仕事が変化している」と述べた。企業のクライアント環境は、こうした変化に対応できる新たな仕組みを必要としているとの考えで「仮想化ソリューション市場は、今後期待できる領域」と指摘、この市場でさらに先行していくことを目指す。

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