こうしたパートナーのエコシステムによる展開例としては、Ciscoが米国時間11月6日に発表したACIとSoftware Defined Application Servicesとの連携を紹介した。ACIのコントローラであるAPICを通してポリシーベースでACIファブリックとF5のサービスファブリックを管理するものであり、現在実装のための検証が進んでいるところだという。
3つのめの構成要素は、リファレンスアーテクチャにあわせたライセンス体系だ。ライセンス体系は、F5 Synthesis発表に合わせて、機能やパフォーマンスなどに応じてライセンスが変わる従来のタイプから「Good」「Better」「Best」という3つのみのパッケージライセンスに刷新された。
Goodは、負荷分散(BIG-IP Local Traffic Manager)のみのシンプルなパッケージ。BetterはそれにSDNサービス(SDN Services)やファイアウォール(BIG-IP Advanced Firewall Manager)などが加わったパッケージ。Bestはさらに高度なアクセス制御(BIG-IP Access Policy Manager)やアプリケーションセキュリティ管理機能(BIG-IP Application Security Manager)が加わったパッケージとなる。
製品を購入する場合は、まず自社に合ったリファレンスアーテクチャを検討し、次にそれにあうパッケージを適用し、最後に最適化な製品を選択するという流れで行う。「シンプルな体系で提供できるようになった。またパッケージ型にしたことで製品を個々に購入するよりも50~60%ほど導入コストを下げることができるようになった」(野崎氏)という。
F5 Synthesisの発表に合わせて、既存製品の機能強化やラインアップの拡充は行われていない。アリイ氏は「F5 Synthesisを推進し、2年後の国内L4~L7スイッチ市場でシェア50%という目標を達成したい」と意気込みを語った。
L4~L7の重要性に着目している(F5ネットワークス提供)
ハイパフォーマンス・サービスファブリックのイメージ(F5ネットワークス提供)
インテリジェントサービス・オーケストレーションのイメージ(F5ネットワークス提供)