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セキュリティの論点

攻撃は防御より常に素早い--システムが守りにくくなっている理由を考える

中山貴禎(ネットエージェント)

2013-12-17 07:30

 2013年も残りわずかとなりましたが、振り返れば残念ながら今年もさまざまな事件、脅威が取り沙汰される年となりました。

 管理サーバへの不正ログインによる大規模な個人情報流出が相次いで発生したのをはじめ、韓国で発生した大規模なサイバーテロ。「サイバー戦争」「サイバー戦略」といったキーワードやトヨタ自動車などのウェブサイト改ざんによる閲覧者へのマルウェア感染といった事件も世間を騒がせました。

 またスマートフォン(主にAndroid)での不正アプリ配布による個人情報搾取、FacebookやTwitterのアカウント乗っ取りや、オンラインバンキングの乗っ取り、不正送金などといった個人をターゲットとした脅威の数々も、みなさんの記憶に新しいところではないでしょうか。

 こうした事件、脅威のニュースは、毎年のように世間を騒がせ続けています。振り返って見れば、サイトの改ざんによって閲覧者がマルウェアに感染させられる事例は以前から数多くあります。

 さらに、管理サーバをクラックして個人情報を流出させる事件は毎年発生しており、その事例は枚挙に暇がありません。また、個人に対するアカウントの乗っ取りや不正送金なども同様で、例えば「フィッシング詐欺」という言葉なども、ずいぶん前から耳にするキーワードです。

 こうした事件、脅威を並べて字面だけ見ていると、毎年何も変わらないようにも見えてしまいます。では、これだけ繰り返される事件に対し、何も対策をしていないのでしょうか。もちろんそんなことはありません。企業も国も専門家も、可能な限りのコスト(ヒト、カネ、モノ、ジカン)を注ぎ込み、全力で対応しています。

 表面は同じように見えるが、中身は異なる脅威。攻撃側と防御側、対策のイタチごっこなどと例えられますが、単純に繰り返しているだけとは一概に言えない部分があります。特にここ最近気になっている点について書いていこうと思います。

攻撃は面から点へ

 時間の流れや経験の積み重ねなどによる洗練、熟練度の向上にとどまらず、攻撃者側の戦略がよりシャープになっているように感じる点です。この点はいわゆる標的型攻撃や水飲み場型攻撃、明らかに日本国内をターゲットにした攻撃など、被害者となるターゲットが面から点へと変化している点がまず挙げられます。しかし、コトはそれだけにとどまりません。

 例えば、ゼロデイ攻撃の増加です。それも、アプリケーションなどのバグフィックスのパッチに存在した脆弱性を突く攻撃といった、防御側としては非常に厄介な攻撃です。標的にされがちな、特にウェブ系のアプリケーションは色々な意味でセキュリティ的に弱いと言わざるを得ないのですが、それだけでなくOSのパッチに存在した脆弱性を狙われるといった、対処しづらい攻撃の事例を特に目にします。

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