トップインタビュー

世界展開する日本企業の資金繰り管理がターゲット--米キリバのロベールCEO - (page 2)

怒賀新也 (編集部)

2013-12-19 12:05

インフラ投資の状況

 財務データを扱うシステムでは、特に稼働率に気を配る必要がある。資金繰りに失敗して金融期間との取引ができなくなれば、最悪の場合ビジネスを継続できなくなる可能性があるからだ。特にSaaSでこうしたシステムを導入する際は、可用性が気になる。

 Robert氏はこの点について「データの安全性確保やバックアップの重要性を認識し、インフラにかなり投資している」と話す。米国ではIO Data Centers、欧州ではEquinixのデータセンターを利用している。

Kyribaの最高経営責任者のJean-Luc Robert氏と8月1日に日本法人の社長に就いた桑野順一郎氏
Kyribaの最高経営責任者のJean-Luc Robert氏と8月1日に日本法人の社長に就いた桑野順一郎氏

 リアルタイムにバックアップを取り、常に2カ所のデータセンターで情報を持つようにしている。「万が一障害が起きてもすぐにリカバーできる」と自信を見せた。

 桑野氏は日本での顧客の状況として「多くの企業がこうした資金管理をExcelでやっているが、それでいいと思っているケースは少ない」とする。だが「オンプレミス型の場合は数億円の投資が必要になるため、実質的に選択肢がなかった」という事情がある。

 「オンプレミス型は売れば永久ライセンスだが、SaaS型の場合は直接サポートして、顧客をハッピーにし続けない限り、解約されてしまう」(桑野氏)

 Kyribaの利用企業は世界で3万1000社。さまざまな日本企業がアジアを中心に海外展開する中、積極的に日本企業の顧客を開拓していく考えだ。

Keep up with ZDNet Japan
ZDNet JapanはFacebookTwitterRSSメールマガジンでも情報を配信しています。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]