NTTデータ、リアライズ、データ総研の3社は、グローバルに拠点を展開している日系製造業向けにデータ品質管理にまつわるワンストップサービス「グローバルデータマネジメント・プログラム」(GDMP)を12月18日から提供している。
NTTデータは、ビジネスインテリジェンス(BI)の有効活用を支援するために、導入前のコンサルティングから導入後の定着を支援するための「グローバル・ビジネスインテリジェンス・サービス」(Global BI)を2010年3月から提供、2012年7月からはBIシステムを短期間に導入するためのサービス「BI Apps」を提供している。
今回のサービスでは、BIシステムの導入にとどまらず、その前提となるデータ運用組織や制度設計まで踏み込み、ユーザー企業がグローバルなデータガバナンスを実現するための広範な支援をワンストップで提供する。グローバルでのIT企画構想策定からロールアウトまでの遂行能力を有するNTTデータ、データの品質管理に強いリアライズ、データ構造設計に強いデータ総研、3社それぞれの強みを生かす。
GDMPは、データ品質管理の標準的な知識体系である「DAMA-DMBOK」に準拠している。DAMA-DMBOKは、国際的な非営利法人(NPO)であるDAMA Internationalが発行している。今回のサービスは、企業内でのデータの品質管理責任者である“データスチュワード”の実行体制を整備して、データ品質の改善プロセスを回すことで、意思決定に貢献するための情報統合が可能と説明している。
現状データのアセスメントやアーキテクチャ設計からBIシステムの導入、定常的なデータ品質改善、教育プログラムの導入や定着化までセットにして、総合的なワンストップサービスを提供する。全社的データ管理のグランドデザイン、全体構想やロードマップ策定は、3社が共同で担う。
3社の力を結集し、特定の技術や企業によらないという(出典:NTTデータ)
GDMPが“プロジェクト”ではなく“プログラム”としているのは、短期的なプロジェクトとしてではなく、中長期的な視点や視野でデータ品質管理のプログラムを立ち上げることが重要だとしている。グローバルレベルで各国のビジネス環境や自社の企業活動の変化をいち早くかつ正確にとらえ、迅速な意思決定を実施していくためには、プロジェクト別のシステム構築ではカバーできないという考えに基づくものだ。
3社の保有するGDMPテンプレートに基づき、IT部門に加えて事業部門も巻き込んだプログラムを遂行することで、大規模な情報基盤をユーザー企業の成長戦略にあわせた形で提供することが可能だという。
GDMPは当初、製造業が対象だが、今後は他の産業分野にも対象を拡大してサービスを展開していく予定としている。