Patterson氏は2004年1月、BTの消費者向けサービスグループの業務執行取締役として入社。それ以前の4年間は、英Virgin Media(旧Telewest)に所属し、英国内でのブロードバンド事業展開の陣頭指揮を執った。その前はP&G(プロクター&ギャンブル)に9年間在籍し、欧州地域のマーケティングディレクターを歴任した。直近では、2008年5月からBT Retailの英国内事業部のトップを務め、今回BTグループの新CEOに任命された。
新CEOとしての最大の課題は、BTグループとしての業績の伸びが長らく停滞していることだ。これについてPatterson氏は、「今後は安定的に利益を生み出しながら売り上げを伸ばしていくことに一層注力したい」と明言した。その経営手腕に注目しておきたい。
「当社は今後、サイバーセキュリティ事業に本格的に取り組んでいく」 (プライスウォーターハウスクーパース 松崎真樹 パートナー)
プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が先頃、5つの注力分野について記者説明会を開いた。冒頭の発言は、そのうちの1つである「サイバーセキュリティ」について、サービス事業の責任者を務める松崎氏が取り組みを説明する中で語ったものである。
プライスウォーターハウスクーパース 松崎真樹パートナー
PwCが説明会で注力分野として挙げたのは、サイバーセキュリティのほか、「新興国展開支援」「金融規制対応」「クロスボーダー&PMI(Post Merger Integration)」「未来都市」の5つ。ここではサイバーセキュリティにフォーカスしたい。
松崎氏によると、サイバー攻撃は世界経済フォーラムの報告書において、50の潜在的なリスクのうち最も起こりやすいリスクとして6番目にランクされているとした上で、「経営者はサイバーセキュリティを技術上の問題ではなく、企業経営における重大なリスクだと認識して対処する必要がある」と指摘した。
その認識のもと、PwCは「クライアントを取り巻くビジネスエコシステムにおいて、サイバーセキュリティに関するリスクを明確にし、さまざまな観点から重要な資産を保護するための対策やビジネスの推進を支援する」という基本概念によるサイバーセキュリティサービスを用意している。
その内容は、ITセキュリティストラテジー・ガバナンス評価やサイバーセキュリティ対策の有効性評価などを実施する「セキュリティアセスメント」、セキュリティのグランドデザインやロードマップの策定、管理態勢構築支援などの「セキュリティコンサルティング」、セキュリティインシデント発生時の調査支援などの「インシデントレスポンス」、グローバルなセキュリティ動向調査やレポートなどを実施する「セキュリティインテリジェンス」の4つに分類される。
松崎氏の話によると、PwCは顧客ニーズに応じてシステムのインプリメンテーションも実施している。そうなると、セキュリティ製品やサービスを提供するITベンダーと競合するところもあるが、一方で必要に応じてベンダー各社の製品を適用するので、補完関係が成り立つケースも少なくないそうだ。そうした中で「製品やサービスをトータルな形で提供できるのがPwCの強み」だという。
コンサルティング会社ならではのサイバーセキュリティサービスがどのように広がるか、注目しておきたい。
Keep up with ZDNet Japan
ZDNet JapanはFacebook、Twitter、RSS、メールマガジンでも情報を配信しています。