調査会社IDC Japanは12月18日、2014年における国内IT市場の10大予測「Japan IT Market 2014 Top 10 Predictions」を発表した。
副題は「第3のプラットフォーム--市場支配への挑戦、そして生き残りへ戦略」。2014年は、クラウドサービス、モビリティ、ビッグデータ、ソーシャル技術という4つの技術で構成されるという「第3のプラットフォーム」をめぐって、IT市場に大変革が訪れるとした。
調査にあたった中村智明氏は「この大変革をリードする覇者となるのか、生き残りをかけて協業戦略を選択するのか、2020年を見据えた試練の年になる」と説明。具体的な予測として10項目を挙げて説明した。ポイントは以下の通りだ。
- 1. クライアント/サーバなどの「第2のプラットフォーム」が縮小
- 2. 「第3のプラットフォーム」内での価値の変化
- 3. モビリティ市場で新規事業に向けた取り組みが本格化
- 4. クラウドベンダーの競合関係に新局面
- 5. ビッグデータの裾野が広がり、ユーザーの評価は厳しさを増す
- 6. SDI(Software Defined Infrastructure)元年に
- 7. データセンター事業者のハイブリッドクラウド化
- 8. クラウド上のセキュリティ対策が本格化
- 9. ソーシャル技術のマーケティングへの応用が本格化
- 10. IoT(Internet of Things)、M2Mの拡大
それぞれの事柄は現状の延長線上にあるように見えるが、第3のプラットフォームとの関連がポイントだ。独立した事象というよりも、互いに関連して起こるもののようだ。IDCの用語と定義、中村氏の説明によると、この10項目は、それぞれ以下のようになる。
第3のプラットフォームとそれ以外
「第3のプラットフォームの成長率は7.4%と、2013年に引き続き高成長を維持するのに対し、クライアント/サーバ技術が支える第2のプラットフォームは3.6%のマイナス成長だ。2012年~2017年の年間平均成長率(CAGR)では、第2のプラットフォームはマイナス3.1%、第3のプラットフォームは6.3%でICT市場の成長をけん引する見込みだ」(中村氏)