ウェアラブル端末、日本は地味に、米国は派手に--MM総研調査

山田竜司 (編集部)

2013-12-26 10:21

 MM総研は12月25日、身に着けるコンピュータ「ウェアラブル端末」について、日本と米国の市場展望をまとめた。日本は米国よりもウェアラブル端末や関連製品の知名度が低く、デザイン性ついては周囲に溶け込むような地味なものが好まれることが分かった。

日米ウェアラブル端末の知名度

 調査ではウェアラブル端末を「身に着けることができるコンピュータ」かつ、「ネットワークに接続できる機器(他の通信機器と連携するものを含む)」と定義。ウェアラブル端末の知名度について、の設問で「よく知っている」「知っている」「名前は聞いたことがある」と回答した割合は、日本(27.9%)、米国(83.4%)と、米国が日本を大きく上回った。

 Googleのメガネ型端末「Google Glass」の知名度は日本で49.2%、米国で77.0%。ソニーモバイルコミュニケーションズが既に発売している腕時計型端末「SmartWatch」の知名度も日本37.1%、米国70.2%と、個別製品についても米国の方が高い。Google Glassが注目を集めるなど、米国で新たな動きが目立っていることが日米の知名度の差に影響している可能性が高いとしている。

期待する企業は日米ともにGoogleとApple。日本ではソニーも上位に

 ウェアラブル端末の開発、製品化で期待する企業に関する設問で、メガネ型端末むけだと日本ではGoogle(30.5%)、Apple(29.2%)、ソニー(26.6%)に対し、米国ではGoogle(59.6%)、Samsung(40.0%)、Apple(35.4%)の順だった。日米ともにGoogle、Appleが上位だが、日本ではソニー、米国ではSamsungに対する期待も高い。

 既に各社から端末が発売されている腕時計型については、日本ではソニー(34.7%)、Apple(27.7%)、カシオ(19.8%)、米国ではSamsung(46.4%)、Apple(39.2%)、ソニー(37.4%)の順だった(Googleは発表済みのメガネ型のみ選択肢に加えた)。

メガネ型端末の利用シーンは「ルート検索」が日米ともにトップ


メガネ型端末で利用してみたい機能(複数回答) 青:日本(N=1000) 、赤:米国(N=500)

 メガネ型端末で利用してみたい機能についての設問では、「地図を表示してルート検索をしたり、道案内をしたりする」が日本47.2%、米国55.2%と、ともにトップだった。このほか日本では「駅の中で乗り換えの時間だけでなく、場所の案内もしてくれる」(38.9%)、「視線の先にあるものの名称や関連情報が表示される」(30.5%)、米国では「目の前にある風景を撮影して、SNS で共有する」(52.0%)、「自分の求めている商品がある場所まで案内してくれる」(50.2%)が上位だった。日本は利便性に関する項目が上位に来る一方、米国はコミュニケーションに関する項目が比較的高い。

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