繊維メーカーのユニチカ(大阪市)は、グローバル企業としての成長を目指すためのIT基盤として基幹システムの刷新を決定、2015年4月からの順次稼働を予定している。日本オラクルが1月7日に発表した。
ユニチカは、繊維のほかにフィルムや樹脂、不織布などの高分子、ガラス繊維などの機能材など開発している。これまでメインフレームを活用していたが、運用管理コストの肥大化やビジネスニーズの変化に柔軟かつ迅速に対応できない点などが課題となっていたという。
新たな基幹システムでは、会計業務などに統合基幹業務システム(ERP)パッケージ「Oracle E-Business Suite」を活用する。マスターデータ管理ソフトウェア「Oracle Master Data Management」とシステム連携基盤ソフトウェア「Oracle SOA Suite」なども採用する。
事業の情報をリアルタイムに把握して迅速な意思決定に図るため、ビジネスインテリジェンス(BI)ソフトウェア「Oracle Business Intelligence Application」も導入する予定。業務要件やグローバル対応、柔軟なシステム基盤による変化対応力などを評価してオラクル製品の採用を決定したという。
新基幹システムは2015年4月から会計領域で稼働させ、その後は販売、調達、在庫などの周辺領域で順次稼働させていく予定。将来的には、国内外のグループ子会社への導入展開も視野に入れている。ユニチカでは、新基幹システムの導入で管理会計の高度化や経営環境の変化への対応力強化、システム運用管理コストの低減などの効果を期待しているという。