京阪百貨店は、ギフト商品の対面受注システムを刷新した。データベース基盤を刷新することで繁忙期のバッチ処理が最大6倍高速化するなどの効果があり、同じ基盤を用いて他システムのデータベースも統合するプロジェクトに取り組み始めた。データベース基盤を提供した日本オラクルが1月15日に発表した。
これまで京阪百貨店は、対面受注システムとして2006年にパッケージシステムを導入したが、対面受注処理とギフト配送伝票の出力処理が重なって受注処理に影響を及ぼすなどしていた。その上、近年のデータ増加などにより繁忙期の夜間バッチ処理が5~6時間を要する日もあったという。
このパッケージはデータベース基盤に「Oracle Database Standard Edition」を採用していた。対面受注処理に影響を及ぼしている問題をデータベース層でユーザーが正確に把握する術がなく、システム状況の把握も困難だった。
今回、京阪百貨店ではハードウェア更新のタイミングに合わせ、データベース基盤に「Oracle Database Appliance」を導入、2013年10月1日に稼働を開始した。Database Applianceに含まれる「Oracle Enterprise Manager Diagnostics Pack」と「Oracle Enterprise Manager Tuning Pack」によりデータベース内部の稼働状況を可視化、システムの信頼性が向上したほか、夜間バッチ処理は1時間に短縮され、伝票出力処理が対面受注端末の処理に影響を及ぼすこともなくなったという。
現在では、コスト効果を得る目的で、ギフト単品マスター管理、共通カードシステムなど他システムのデータベースをDatabase Applianceに統合するプロジェクトが進行中。次の段階では顧客システムのデータベース統合も視野に計画を策定しているとしている。