KVHは1月21日、リンクと協業し、クレジットカードのデータを取り扱う際に必要とされるセキュリティ基準「PCI DSS」に準拠したPaaS「KVH PCI DSS Ready Cloud」の提供を開始した。利用価格は初期費用が180万円から、月額費用90万円から。
PCI DSSは、加盟店やクレジットカード決済代行事業者などが準拠を求められるセキュリティ基準。年間のカード取引規模や事業形態によっては訪問審査やサイトスキャンなどの審査が必要になる。
準拠するためには、この基準に対する理解、システム基盤に対する知識や経験が求められる上に、システム基盤を構築する際にも膨大な手間やコストが必要で、簡単に導入できないと言われている。
KVH PCI DSS Ready Cloudは、リンクが提供するPCI DSS準拠のPaaS「PCI DSS Ready Cloud」に、KVHが提供する「KVHプライベートクラウド」をシステム基盤として組み合わせた。リンクがこれまで培ってきたPCI DSSに対する知識や経験と、KVHのシステム基盤をあわせてPCI DSSに準拠するために必要なリソースを提供するという。
自社でPCI DSS準拠の基盤を構築するには初期費用1500万円、月額コスト120万円程度といわれている。今回のサービスを利用すれば初期費用を通常の約5分の1にできることになるとしている。
自社で構築する場合には半年から1年を要し、ベンダーとの調整なども必要になるのに対し、新サービスでは3カ月程度で対応可能と、時間や手間も大幅に削減できるという。6月30日までに申し込めば、サービス導入後6カ月間は月額80万円からとなるキャンペーンを展開している。