ジュニパーネットワークスは1月22日、パブリッククラウドとプライベートクラウドを対象にした仮想化環境向けセキュリティソフトウェア群「Firefly Suite」を発表した。ハイパーバイザ自体、あるいは各種の仮想ネットワークに接続された仮想マシンとして仮想環境全体に容易に組み込みこめるなど、カスタマイズされたセキュリティ、自動化、管理といった機能を提供する。
仮想化環境や各クラウドが一般的になりつつある。ジュニパーは、異なるワークロードごとに求められるセキュリティ要件を満たす仮想マシン向けの保護が必要になっていると背景を説明。仮想マシンのインスタンス作成から、仮想マシンを守る方法が必要としている。今回のソフトウェア群で、リアルタイムにセキュリティを保持し、自動化するとともに包括的に制御できるとしている。
Firefly Suiteに含まれる主要コンポーネントは同社のサービスゲートウェイ「SRX」シリーズの仮想版となる「Firefly Perimeter」と、Firefly Perimeterの管理や実装を自動化するアプリケーション「Junos Space Virtual Director」。ハイパーバイザーベースで保護する「Firefly Host」の機能拡張と組み合わせて、仮想データセンター内、仮想データセンター間のトラフィックを保護できるという。
Firefly Host(旧「vGW Virtual Gateway」)はすでに販売中。Firefly PerimeterとJunos Space Virtual Directorは2014年第1四半期中に販売を開始する予定。
Firefly Perimeterは、企業組織や事業の間、アプリケーション間をセグメンテーションする。NATやルーティング、仮想専用網(VPN)などの接続方法を提供する。各部門、アプリケーションまたはテナントのセキュリティ仮想マシンとして一括あるいは個別で管理するという。
Junos Space Virtual Directorは、Firefly Perimeter仮想マシンのプロビジョニングやリソース配分を自動化でき、仮想マシンをライフサイクルで管理する。
Firefly Hostは、仮想マシン内のトラフィックを保護するために設計された仮想化専用のファイアウォール。統合型の侵入検知システム(IPS)、仮想化に特化したウィルス対策機能など、仮想マシン間の水平トラフィックに対するハイパーバイザーベースのファイアウォール機能を提供する。