波多野氏はまた「IBMは“Flash Everywhere”を掲げ、フラッシュストレージを外付けする利用形態に加え、サーバやストレージの中に搭載する形態も対象としている。すべての顧客、すべての業界、すべてのシステムに活用できる。今回、企業の基幹システムの中枢に利用してもらえるフラッシュストレージを追加したことで“Flash Everywhere”の考え方をこれまで以上に加速できるとした」と力説した。

CSIソリューションズ 経営管理本部 事業企画室 室長 不破茂氏

日本IBM システム製品事業本部 ストレージセールス事業部 ビジネス開発部 部長 西川望氏

FlashSystem 840
フラッシュは“価格が高い”というイメージ
同社は、フラッシュストレージの販売拡大に向けてパートナープログラムのFlashパートナーズを展開する。「Oracle Database」や「Microsoft SQL Server」などによるデータベース基盤やデータウェアハウス(DWH)活用、「VMWare Horizon View」による仮想デスクトップ環境、SASによるデータマイニング環境、SAPによる統合基幹業務システム(ERP)環境などを組み合わせた提案を13社のパートナーが展開し、それぞれ得意分野に向けてFlashSystemの販売を促進していくものになるとした。「パートナーの得意なシステムへのFlashSystemの組み込みや案件発掘を支援する」(波多野氏)
Flashパートナーズに参加する1社であるCSIソリューションズの経営管理本部 事業企画室 室長 不破茂氏は「FlashSystem 840によって顧客に対する新たな価値を早く届けたい。パートナープログラムを通じた日本IBMの手厚い技術支援、マーケテング支援にも期待している」と述べた。
日本IBM システム製品事業本部 ストレージセールス事業部 ビジネス開発部 部長 西川望氏は「パフォーマンスの課題解消、アプリケーションの新アーキテクチャの採用、ミッションクリティカル市場への導入といったニーズがある」とフラッシュストレージへの要望が拡大していることを解説。以下のように続けた。
「パフォーマンスの課題解消に対しては、すでに数十件に提供している無償アセスメントや貸し出し機による実機検証、コンピテンシーセンターの活用によって対応。アプリケーションの新たなアーキテクチャとしての導入に対しては、Flashパートナーズや独立系ソフトウェアベンダーとの連携拡大といった販売施策に取り組む。ミッションクリティカルへの本格適用では、他社に先駆けて基幹システムに求められる要件をオールフラッシュストレージで実現したことで対応できる」
フラッシュストレージは「価格が高いというイメージが先行しており、それを払拭するために、2014年3月末までにそれぞれの領域に最適な構成を戦略的な価格で提供するキャンペーンを開始する。3年間の無償保証を用意しており、他社に対する価格競争力は高い」という。
FlashSystemでシステム性能の向上を実現したい企業を対象にした、2Tバイトのエントリモデルを390万7840円で提供するなど、3製品を購入しやすい価格のキャンペーン対象製品として用意した。