#3:生体認証機能の正しい実装
筆者は「iPhone 5s」も所持しており、指紋スキャナも多くの点で奇をてらったものだと考えている。筆者にとっては、これもあまり有用なものではない。視線でスクロールを制御するというサムスンのテクノロジは、同社がヒントを出しているように虹彩を読み取るアプローチに発展する可能性がある。しかし生体認証機能は正しく実装されなければならない。筆者は電話の起動に際して指紋認証と顔認証の双方を試してみたが、常に暗証番号入力の方に軍配が上がった。生体認証機能を正しく実装できないのであれば、サムスンはもうしばらく時間をかけた方がよいかもしれない。筆者は、人々がこういったものに引かれるとは思っていない。生体認証機能はデバイス購入の決め手とはならないのだ。
#4:ソフトウェアの洗練
GALAXY S4にはAndroidアプリとサムスン製アプリが混在している。たいていの場合、これはプラスに作用する。しかし、サムスンはユーザーエクスペリエンスと、ソフトウェア全体の統一感というものにもう少し時間を割くべきだろう。できるだけシームレスなかたちにするわけだ。こういった変更は多くの人にとって気付きにくいものになるかもしれないが、GALAXY S5の改善に役立つはずだ。筆者はGALAXY S5が完全にスムーズなソフトウェアアプローチを実現できるとは期待していない。サムスンのアプローチは、機能の削除や簡素化に向かっていないのだ。つまり、同社はあなたの家をサムスン製品でいっぱいにし、すべてのガジェットを連携させたいと考えているわけだ。サムスンはGALAXY S5において、ユーザーがすぐには購入しそうもない折り曲げ可能なテレビに指示を出したり、冷蔵庫や洗濯機と接続するといった機能を数多く追加する可能性の方が高いだろう。
結局のところ、GALAXY S5は多くの人々を落胆させるかもしれない。われわれを驚かせるためのハードルは高くなっているのだ。GALAXY S IIIとGALAXY S4では達成できたものの、スマートフォン市場においてユーザーが必要性を意識さえしていないものを提供するというのは難しくなってきているのである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。