Kodableでは、テキストは一切使用されない。プログラム全体が、簡単に見分けられるシンボルからできている、新たな言語からなっている。90面まで用意されているこのゲームは、幼稚園児から小学2年生までを対象としたものだ。iPad上での単純なドラッグアンドドロップの操作によって、シーケンスやループを作ることができる。後半の面では、子供はすでに書かれているプログラムのデバッグを行うことができ、より複雑な世界を作れるようになる。面のパッケージには(最初の45面までが無料、残りは有料)、両親向けの学習ガイドが付属している。
「言語の壁を克服したのは素晴らしいことだ。読む必要を取り除いてやれば、子供たちは非常に素早く理解できる」とHuebner氏は言う。このアプリはこれまでに100カ国以上でダウンロードされている。
Kodableは、数学、科学、テクノロジのCommon Core State Standards(訳注:米国で導入されつつある統一教育カリキュラム)に一部合致するため、小学校で使われる機会が多い。Huebner氏は、学校の先生から、協力する生徒たちや、生徒の熱心な取り組みについて伝えるメッセージを受け取った。また、子供たちと一緒にプログラミングについて学んだ両親からも多くのメッセージを受け取っている。
「大人はプログラミングを恐れている。彼らにとっては怖いことなのだ。大人が子供をいかに過小評価しているかは、おかしく感じるほどだ。幼い子供たちに課題に取り組む機会を与えれば、彼らがどれほど賢いかが分かる」と同氏は言う。
遊びで学ぶプログラミングの将来
Boは木琴を演奏する。Boという名のロボットは、LEDが埋め込まれた表情豊かな目を持ち、多くのセンサを通じて、音を聞いたり、ほかのおもちゃを見つけることができる。Yanaはストーリーテラーだ。Yanaはさまざまな個性を持った登場人物を演じることができる。彼らは別々に、または一緒に活動して、音楽や、ダンスや、光の操作を行う。
「プログラミングをする際の子供の認知的負荷を減らす方法の1つに、子供たちになじみがあり、楽しめる概念を与えるというやり方がある」と、Play-iの共同創設者であるVikas Gupta氏は言う。これらは、子供にプログラミングを教えるのに使われる、おもちゃのロボットだ。「子供たちも両親も、大変驚き感心する。これらのロボットは魔法のようなことができ、それはわれわれがロボットに望んでいることだ」と同氏は言う。
iPadか「iPhone」をリモコンとして使用することで、5歳の子供でもロボットをプログラムすることができる。最もシンプルなバージョンでは、スワイプによって音楽や動きを操作できる。最も複雑なものになると、プログラミング言語のBlockyやScrachを使用する。子供が自分でプログラムを書くこともできる。
子供たちは、iPadやiPhoneを使ってロボットをプログラムすることができる。
提供:Play-i
Gupta氏は、このようなおもちゃが熱烈に必要とされていることに驚いた。また、その支持はサンフランシスコのベイエリアからだけではなかった。Play-iのウェブサイトで行われたクラウドファンディングのキャンペーンでは、180カ国からアクセスがあったという。同社は最初の1カ月で1万1000件の注文を受け、150万ドルの資金を獲得した。
支援者に対する第1回の出荷は夏の終わり頃になる予定だが、クリスマス前に受け取ることができる出荷予約はまだ受け付けている。Gupta氏は、2014年中に一部の学校や小売店にもこのロボットを配布したいと考えている。
「子供が実際に手を触れられる商品の方が、子供に良いサービスを提供できる。われわれは、これまでは不可能だった遊びの世界を作ろうとしている」とGupta氏は述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
Keep up with ZDNet Japan
ZDNet JapanはFacebook、Twitter、RSS、メールマガジンでも情報を配信しています。