アクセンチュア、エネルギー事業者の新規参入を支援する新組織を設立 - (page 2)

中城朋大 (インサイト)

2014-03-05 18:27

 コンサルティングサービスについては竹井氏が説明した。コンサルティングサービスでは電力システム改革の規模、エリアなど事業者に合わせたワンストップコンサルティングを提供する。アクセンチュアの業界担当コンサルタントと顧客企業の経営層が短期間で話し合い、経営課題、将来のビジネスモデルなどを検討する。この際、合宿や討議形式で実施することで、一週間以内で経営戦略、事業構想を立案する。また、マーケティング力の強化として、マーケティング戦力に関する研修やコスト診断テンプレートを利用した合理化施策を展開する。

シニアマネジャーの藤倉淳也氏
シニアマネジャーの藤倉淳也氏

 クラウドサービスについては、新事業部シニアマネジャーの藤倉淳也氏が説明した。クラウドサービスでは、総合エネルギー事業者として必須となるマルチサービス対応型料金計算システムを中心としたシステム基盤をSaaS形式で提供する。初期のリリースでは、エネルギー事業者のコア業務となる料金計算、債権回収をカバーしたシステム基盤を提供する。また、10月をめどに、サービス強化としてCRMやポータル機能を充実させる。また、2015年10月以降には電力小売り自由化に必要な業務やシステムを確立して提供する。

 藤倉氏はAEPSの特徴について、ITコストが安価なこと、すばやし導入が可能なこと、開発に柔軟性があることだとした。「需要家数に応じたサービス利用料にすることで、1000万円程度から提供できるようになった。導入期間は最短で4カ月。標準機能、プロセスに加え、各社固有の要件にも対応できる開発の柔軟性がある」(同)。

 また、AEPSの信頼性を高めるために、公益事業者100社以上のベストプラクティスをベースとした業務設計とシステム設計ができること、データセンターのバックアップセンターを東西に配置することで事業の継続性を担保できることも特徴として挙げた。


クラウドサービスの概要

 ビジネスサービスについては、同事業部 シニアマネジャーの今井俊一郎氏が説明した。ビジネスサービスは、現在開発中で、開発コンセプトはAEPSのクラウド環境を活用し、産業特有の課題を解消したり、定量的に成果を把握できるサービスを提供する。 そのために、自由化先進地域で提供してきたアクセンチュアのサービス基盤を活用したり、AEPSと同じように価格体系を月額制のデータ量やユーザー数での課金にする。

 例えば、トランザクションベースで督促業務を効率化するサービスなどを検討しているという。ビジネスサービスについては、今後、サービスを具体化していくという。

サービスのコンセプト
サービスのコンセプト

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