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モバイルファーストという不可逆

モバイルファーストに対応する組織デザイン--家電量販店の事例から(前編)

千葉友範(デロイト トーマツ コンサルティング)

2014-03-11 07:46

 これまではエンタープライズモバイルの考え方、導入上の留意点などを解説してきた。これから数回にわたり企業のエンタープライズモバイル活用事例を紹介していく。

 活用事例は、デロイト トーマツ コンサルティングが実際に提案、実現を支援した企業ベンダー各社にインタビューをしたものをまとめた。

 なお、企業各社の機密情報に触れないように一部は複数社のインタビューの内容を組み合わせて再構成している。

電話が鳴り止まない

 今回テーマに挙げるのは、ある家電量販店である。

 この家電量販店では、コールセンターにクレームや問い合わせが顧客から毎月数百万件という規模で入り、目標の応答率を維持することに躍起になっていた。われわれはこの入電を抑制する方法の検討を依頼された。

 まず、クライアントとともに入電情報(コールログ)を分析した。セオリー通りに製品別分析や入電種別(クレーム、問合せ、相談など)にどのようなものが多いのかを可視化するところから開始した。

 コールログ分析の結果、比較的短時間で回答できるものの件数自体が多いというもパターンが、件数で換算すると全体の6割ほどを占めていた。一方、時間で換算すると入電件数はそれほど多くはないが、問い合わせ内容が複雑化しているものや重クレーム化した入電応対(後処理も含む)に総時間の5割近くを費やしていることが判明した。

 オペレータにもインタビューし、ナレッジ管理の方法やトレーニングの方法なども詳細に確認した。いくつかの課題はあったが、この課題の解決が入電抑制の実現や応対効率向上に画期的な効果を創出するほどのものである裏づけを見出すことができなかった。

突破口は意外なところから

 しかし、情報の共有方法を別のコールセンターでインタビューした際に、あることに気づいた。先に聞いたコールセンターA(仮に東京とする)とコールセンターB(仮に大阪とする)とでは、情報共有の方法もタイミングも使っている帳票やツールも違っていた。

 さらに深掘りしてわかったことは、同じ場所でもコールセンター内のチームごとに委託している業者が異なり、チームごとに応答率を競い合わせているため、家電量販店の本社から共有される基本的な情報以外の詳細部分については回答方法やクレーム対応法を委託会社に任されていることだ。


コールセンター内配置図

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