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「2013年は変化の年。この変化はこれからも続く」――米EMCのシニアバイスプレジデントでアジア太平洋/日本地域プレジデントのDavid Webster氏はこう切り出した。
2013年のEMCは、さまざまな新製品を投入し、ポートフォリオの幅を広げて見せた。それは、変革に挑む顧客を支援するための企業へと進化した姿だという。2014年のキーワードは「新定義」。Webster氏とEMCジャパンの山野修社長にEMCの現在の状況を聞いた。
--2013年EMCはPivotalやXtremIO、ViPRなどさまざまな製品群を投入しました。EMCは市場の変化をどうとらえ、どんな狙いからこれらの新たな製品群を投入してきたのでしょうか。
Webster氏:企業のリーダーの多くは、データをどうビジネスの成長につなげるかを考えています。大量のデータを蓄積したが、そこからどうやって知見を導き出すかに注目しているわけです。
情報を活用した意思決定が一般化し、これがビジネスをドライブしていくということは多くの企業リーダーにとっての共通認識になってきました。また、ソーシャルメディアを通じて顧客の意見を短時間で集めることができ、自社が持つ過去データと組み合わせて意思決定をするという動きも顕在化してきました。
今EMCは、4つの領域に焦点を絞っています。EMCブランドで提供するストレージを中心とした「インフォメーションインフラストラクチャ」、VMWareを柱とする「Software-Defined Datacenter」、Pivotalによる「ビックデータとアナリティクス」への取り組み、RSA部門を通じてセキュアな環境を実現する「トラステッドIT」です。
2013年はEMCにとって変化が始まった1年でした。
例えば、オールフラッシュアレイの「XtremIO」、Software-Defined Storageプラットフォームの「EMC ViPR」、ビックデータにおける分析ソリューションを提供する「Pivotal」や「Greenplum」、新たな製品として情報の同期と共有が簡単にできる「Simplicity」、ストレージインフラの「VNX2」、そして、RSA関連でも「RSA Security Analytics」という新たな製品を投入しています。
さらに、VCEによる「Vblock」や、われわれが展開する「VSPEX」といった統合型インフラストラクチャの提案、Software-Defined Datacenterという新たな提案もした。こうした製品群を投入したことで、顧客がITによる変革を真剣に考えるきっかけを作りました。
アジア太平洋と日本には数千社もの顧客がいますが、これらの製品群に高い関心を寄せ、最高情報責任者(CIO)はこれまでとは違う形でビジネスを成長させるドライバーとしてITを位置づけています。2013年の変化は、2014年以降も継続するものと考えています。