アジアのIT

一般企業がハッカーの習性を逆手に取る方法 - (page 3)

Enterprise Innovation日本版 Greg Bunt(Juniper Networks, Asia Pacific)

2014-03-24 12:16

ハッカーに対する有効な対策

 ハッカーに対する有効な作戦の基本は、「すぐに思い通りにはならない」と悟らせること。つまり、できるだけ攻撃をじらし、簡単には満足させないようにすることだ。最も重要な点は、ハッカーをあきらめさせることだ。攻撃にかける時間や労力、コストを増やす方法を見つけよう。攻撃事態を断念させ、他の場所で時間を使う方が得だと悟らせよう。「勝ち目がない」と思わせることも有効だ。「早いところ手を引いて他に移ろう」と思わせればしめたものだ。

 そうした対策の1つに、ウェブサイトが攻撃されると発動するトリックを仕掛け、ハッカーに正体をさらけ出させた上で、存在しないデータをハッキングするように仕向けることで、攻撃を防ぐ方法がある。例えば「ハッカーのサーバへの接続速度を低下させる」「偽のディレクトリを作成する」「壊れたアプリケーションをシミュレートする」「存在しない脆弱性に関する情報をハッカーのスキャンプログラムに大量に送り込む」などだ。

 この方法は以外にも、広いコミュニティにメリットをもたらす。ハッカーが時間を浪費すればするほど、他のサイトを攻撃する時間も減るのだ。考えただけで、「いい気味だ」と笑みがこぼれてくる。意地が悪いとは、誰も思わないだろう。

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Enterprise Innovation日本版
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